-
外部AIサービスへの個人データ送信と越境移転~サービスの開発・提供者が押さえるべき個人情報保護法上のポイント
生成AIをはじめとする外部のAIサービスを、自社が開発・提供するサービスに組み込むケースが増えています。
例えば、ユーザーが自社サービスに入力した文章を外部AIサービスに送信し、その回答を自社サービス上に表示する仕組みです。チャットサービスに限らず、議事録の要約、問い合わせ対応、契約書のチェック、採用支援、顧客分析など、外部AIサービスを利用した機能は幅広い分野に広がっています。
このようなサービスを開発する際、問題になりやすいのが「個人データの越境移転」です。
外部AIサービスの提供者が米国などの海外事業者であり、自社サービスからユーザーに関する個人データが送信される場合、個人情報保護…
2026.09.30
続きを見る »
-
生成AIを業務で使うときに注意すべき法律とは?入力・学習・出力・利用の場面別に弁護士が解説
はじめに
生成AIは、文章の作成や要約、画像生成、プログラムコードの作成、情報整理など、さまざまな業務で利用されています。
もっとも、「生成AIを業務で使ってよいか」という一つの問題として考えることは適切ではありません。生成AIを利用する場面によって、問題となる法律や契約上のルールが異なるためです。
例えば、次のような問題があります。
・顧客情報を入力する場合:個人情報保護法上の利用目的、委託、第三者提供等
・顧客から預かった資料を入力する場合:秘密保持義務、目的外利用禁止等
・自社の機密情報を入力する場合:不正競争防止法上の営業秘密
・他社の文章や画像を入力す…
2026.08.27
続きを見る »
-
生成AIサービスの利用規約の作り方-基盤モデル・入力データ・生成物・免責などの重要ポイントを弁護士が解説
生成AIサービスの利用規約と一般的な利用規約との違い
生成AIサービスの利用規約にも、通常のWebサービスやアプリと同様に、利用登録、料金、アカウント管理、禁止事項、知的財産権、サービスの停止、契約解除、損害賠償、準拠法・合意管轄などの条項が必要です。
もっとも、生成AIサービスでは、これらの一般条項をそのまま流用するだけでは十分ではありません。生成AIには、主に次のような特徴があるためです。
・ユーザーが文章、画像、音声、ファイルなどを自由に入力すること
・入力内容に応じて、事業者が事前に確定できない内容が出力されること
・出力に誤り、不適切な内容又は第三者の権利を…
2026.08.20
続きを見る »
-
AIが誤回答したら会社は責任を負う?チャットボット・AI診断・AI審査を導入する前に確認すべきこと
はじめに
AIチャットボット、AI診断、AIレコメンド、AIによる自動審査など、事業者がユーザー対応にAIを組み込む場面が増えています。もっとも、AIが誤った回答をし、その回答を信じたユーザーに損害が生じた場合、「AIが自動で回答しただけです」という説明で当然に責任を免れるわけではありません。
ユーザーから見れば、AIの回答は、事業者が提供するサービスの一部として表示されたものです。そのため、問題となるのは「AIに責任を問えるか」ではなく、AIを選択し、導入し、運用している事業者が、ユーザーとの関係でどこまで責任を負うかです。
特に、次のような場面では注意が必要です。
・AIがユーザー…
2026.07.23
続きを見る »
-
AI開発委託契約で定めるべき条項とは~システム開発契約との違いを弁護士が解説
はじめに~AI開発委託契約は、通常のシステム開発契約と同じ発想でよいのか
AI開発委託契約では、通常のシステム開発契約のひな形をそのまま用いると、契約締結後に問題が顕在化することがあります。例えば、PoCでは一定の精度が確認できたものの、本開発後に期待した精度が出ない場合があります。また、学習データの不足や品質を理由に、追加費用や納期延長が問題となることもあります。さらに、検収後の再学習や精度改善を無償対応とするのか、学習済みモデルやプロンプトを誰が利用できるのか、外部AIサービスに入力したデータがどのように扱われるのかが争点となる場合もあります。
AI開発委託契約は、広い意味ではシステム…
2026.05.21
続きを見る »
-
IT企業の弁護士選びが難しい理由~業態ごとに異なる法務課題と失敗しない選び方
IT企業の弁護士選びが難しい理由
IT企業が弁護士を選ぶ場面では、「企業法務に対応しているか」「ITに強いとされているか」といった抽象的な基準だけでは、十分に判断できないことがあります。これは、IT企業法務が一様ではなく、事業の内容や運営の実情によって、問題となりやすい法的論点や求められる支援内容が大きく異なるためです。
本記事では、まず1.でIT企業が他の事業者と比較して、なぜ弁護士の選任が難しくなるのかを解説し、2.以降でIT企業の事業内容によってさらに弁護士を選任するに際しての検討ポイントが異なることにつき整理を行います。
(1) IT企業法務の多様性
IT企業といっても、その事…
2026.04.15
続きを見る »
-
AIが作った契約書はどこまで使える?上手な付き合い方を弁護士が解説
AIで作った契約書を「使っていいのか」という不安
最近は、ChatGPTのような対話型AIや、契約書作成に特化したサービスに条件を入力するだけで、それらしい契約書案が数分で出力されるようになりました。紙のひな型を一から打ち込む必要もなく、条文の形式も整っていることが多いため、「これで十分ではないか」という声もよく聞かれます。しかし一方で、「本当にこのまま使ってよいのか」「あとで問題にならないか」という不安の声もあったりします。
この不安の声ですが、次のような問題が混在しています。
・AIが作成した契約書でも、普通の契約書と同じように効力があるのか
・AIが書いた内容を自分が細かく理解で…
2025.12.04
続きを見る »
-
AI開発・利活用に関する法務対応
AI開発・利活用に関する法務対応
AI開発、利活用に関する法務対応業務を弁護士に依頼すべき理由(メリット)
AI技術が加速的に進んでいる昨今において、AI開発及び利活用は今後のビジネスを遂行する上で必須のものになると予想されています。
一方、急激なAI技術の普及のため、法制度が追いついておらず、AIの開発及び利活用を巡る法務課題は、既存の法律の組み合わせ又は解釈論によって、その場しのぎ的に対処しているのが実情です。この結果、違法・適法の判断が難しく、グレーゾーンの中でAI開発及び利活用ビジネスを取り組まざるを得ないところがあります。
このような状況下で、少しでもリスクを減らそうとするの…
2025.08.04
続きを見る »
-
契約書のAIレビュー・チェックだけで万全!? 弁護士のリーガルチェックとの異同を解説
契約書のAIレビュー・チェックだけで万全!? 弁護士のリーガルチェックとの異同を解説
【ご相談内容】
当社のDX化の一環として、契約書の審査をAIに任せるサービスの導入を検討しています。
ただ、ネット記事などを見ていると、AIを用いた契約書審査は違法であるという記述や、AIが出力したレビュー内容に難があるといった記述など、ネガティブな内容を見かけます。
このようなネガティブな指摘は、どこまで考慮したほうが良いのでしょうか。
【回答】
契約書のAIレビュー・チェックの違法性については、法務省が見解を公表しており、現状ではこの見解に沿って、サービス提供者はAIレビュー・チェックサービス…
2025.01.23
続きを見る »