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返金要求やSNS拡散予告圧力への実務対応:IT企業のカスハラ判断基準と弁護士介入のタイミング
IT企業のカスタマーハラスメント(カスハラ)は、「返金」「損害賠償」「SNS拡散予告圧力」などの要求が、サポート窓口や障害対応の局面で一気に強まる点に特徴があります。
現場の対応だけで収束を図ろうとすると、確約の積み上げや窓口の分散によって、要求がさらに強まりやすくなります。
本記事では、カスタマーハラスメント(カスハラ)の判断基準、一次受けから弁護士対応へ切り替えるタイミング、契約・SLA・運用での予防策を整理します。
次の項目に当てはまる項目が多ければ多いほど、本記事を参照の上、窓口統制・記録・エスカレーション基準の整備を急ぐことをお勧めします。
□「返金しろ」「違約金を払え」など…
2026.02.19
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IT企業の能力不足解雇はなぜ無効になるのか? 技術者を解雇する前に確認すべき判断基準と手順
システム開発・アプリ開発・WEB制作の現場では、技術者の適性がプロジェクトの成否を左右します。そのような状況下で、特定のメンバーに納期遅延や品質問題が集中すれば、「これ以上は任せられない」と判断せざるを得ない場面も生じます。
しかし、そのような状況で解雇に踏み切った結果、後に無効と判断される例は少なくありません。
現場では業務が回っておらず、周囲が恒常的にフォローし、繰り返し注意していたとしても、それだけでは法的に解雇理由として足りないと評価されることがあります。
解雇が無効となれば、復職対応だけでなく解雇期間中の賃金相当額の支払を求められる可能性があり、プロジェクト体制にも大きな影響が…
2026.02.19
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【SES事業者向け】ハラスメント発覚時の実務対応~初動・継続/撤退・契約条項まで
なぜSES事業者にハラスメント対策が必要なのか
SES事業者がハラスメント対策を講じるべき最大の理由は、エンジニアが安心して働ける環境を確保する責任があるためです。なお、一口にエンジニアといっても、①SES事業者と労働契約を締結している者(労働者)、②SES事業者と業務委託契約を締結する者(フリーランス等)の2種類が想定されますが、いずれの場合であってもSES事業者はハラスメント対策を講じる必要があります。
まず、労働者の場合ですが、SES事業者は雇用主として、心身の安全が損なわれないように配慮する「安全配慮義務」を負います(労働契約法第5条)。このため、クライアント先で起きた出来事であ…
2026.02.08
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パッケージ開発の紛争予防~F&Gから検収・保守まで、契約書に落とす要点
なぜパッケージ開発は揉めやすいのか(成果の内容の不一致とF&Gの未固定)
パッケージ開発が紛争化しやすい主因は、当事者間で「成果の内容」を一致させにくい点にあります。
スクラッチ開発では、仕様として「何を作るか」を定め、その仕様どおりかを基準に確認できます。一方、パッケージ開発では、既存の標準機能を前提に導入するため、ユーザーが期待する業務の実現方法が「標準で満たせるのか」「設定や運用で代替するのか」「追加開発が必要か」といった形で分岐します。この分岐が契約前後で十分に整理されないまま進行すると、後日、追加費用・納期・未対応範囲をめぐる対立が生じやすくなります。
また、パッケージ…
2026.02.08
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「検収が終わらない」地獄から抜ける~受注者が取るべき手順(請負・準委任対応)
「不合格」「未検収」と言われた瞬間、プロジェクトは「技術」ではなく「契約と証拠」の勝負に切り替わります。検収が止まると、支払の停滞、無償対応の拡大、追加要望の混入が連鎖し、現場は疲弊しがちです。ここで判断を誤ると、修補を続けても検収が動かず、支払だけが止まり続けることがあります。
その原因になりやすいのが、契約類型(請負/準委任)によって争点の置き場が変わる点です。請負では「完成・引渡し」と「契約不適合」が中心争点になる一方、準委任(アジャイル等)では「合意したプロセスに沿った遂行(善管注意)」が軸になります。
本記事では、検収拒否が起きる典型パターン、請負/準委任それぞれの争点、受注者が…
2026.01.22
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テンプレ規約では守れない…SaaS運営で揉めないための「利用規約×運用」実装ガイド
SaaSの利用規約について調べると、「どんな条項を入れるべきか」「一般的な書き方は何か」といった定め方の解説は多く見つかります。しかし、実務でトラブルを減らす上でのポイントは、条項の定め方は当然のこととして、その条文をどう運用し、ユーザの出方にどう対処するかに重きが置かれます。
たとえば「未払いなら停止できる」と規約に書いてあっても、督促の順序や停止のタイミング、復旧条件が社内で決まっていなければ、現場は例外対応に追われ、結局は規約通りに「停止できなない」事態に陥ります。SLAも同様で、「稼働率99.5%」と掲げても、計測方法や除外(計画停止)の定義、障害時の説明の型(ステータスページや報告…
2026.01.15
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App Store/Google Play審査にも対応!アプリ利用規約の作り方を弁護士が徹底解説
アプリ利用規約は“形式”ではなく、事業を守るための重要な契約です。
消費者契約法や個人情報保護法に加え、Apple・Googleの最新ガイドラインにも対応する必要があります。
本記事では、弁護士の視点で押さえておくべき必須ポイントをわかりやすく解説します。
1.アプリ利用規約とは
アプリ利用規約とは、アプリケーション(Application Software)の利用に関する条件を定める契約文書、規範のことです。
ところで、アプリケーションという用語は本来、デスクトップアプリ(Windows / Mac向けのダウンロード型アプリケーションなど)、Webアプリ(SaaS、クラウドサービス…
2026.01.08
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システム開発における「準委任契約」とは? 請負契約との使い分けポイントを徹底解説
「請負か、準委任か?」
AIやシステム開発をめぐる契約実務において、成果物の定義や責任範囲を誤ると、プロジェクトの進行に深刻な支障が生じかねません。
本記事では、民法上の整理をふまえつつ、開発フェーズや実務慣行に応じた最適な契約類型の選び方と、よくある誤解・落とし穴の回避ポイントを弁護士の視点で解説します。
1.準委任と請負の区別・選択基準
システム開発取引における「準委任契約」と「請負契約」の使い分けは、成果物の完成を重視するか、作業の遂行自体を重視するかという視点が基本になります。
(1)法的性質の違い
準委任と請負の法律上の相違点をまとめると次の通りとなります。
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2026.01.08
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ライセンス不正使用を疑われたときに… 原因・争点・交渉・予防の全体像
ソフトウェアの不正使用に関するトラブルは、どちらかが一方的に悪いとは言い難いケースが多いようです。ベンダ側は、決められた条件どおりに使ってもらうことで対価の公平性を保ちたいと考えます。一方で、ユーザ側は、業務を止めずに運用しながら、条件に合う形へ立て直したいと考えます。ところが、組織変更や端末の入替、委託先の関与などが重なると、当初の想定と実際の使い方が少しずつずれ、気付かないまま問題が表面化することがあります。
本記事では、よくある不一致のパターンを整理した上で、話がこじれやすいポイントと、落ち着いて事実を揃える進め方を説明します。あわせて、合意の作り方と再発を防ぐための契約と運用の整え方…
2026.01.07
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利用規約の作成費用はこう決まる! 3大要素と依頼先別の特徴を徹底解説
同じ「利用規約作成」という依頼でも、数万円から数十万円まで差が出るのはなぜか?
この記事では、その理由を3つのポイントに分けて解説し、依頼先ごとの特徴や費用目安、サービスの種類別の相場感も整理しています。
この記事を読めば、自社に合った依頼先の選び方や無駄のない予算設定ができるようになります。これから利用規約を作ろうと考えている方、まずは費用の全体像を押さえたい方はぜひ参考にしてください。
1.利用規約について
(1)意義
利用規約とは、サービス提供者がユーザに対し、当該サービスを利用するに当たっての要件、その他取引条件を定めたルールブックのことを言います。
なお、民法第548条の…
2026.01.07
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