特定商取引法に違反した場合の制裁・罰則とは?

【ご相談内容】

特定商取引法に違反したことを理由に刑事罰を受けたとニュースで実名報道され、あるいは業務停止命令が出されたことがSNS等で拡散され深刻な風評被害が発生するという事象を見かけます。

当社も特定商取引法の適用を受ける事業を行っているのですが、どういった場合に制裁や罰則を受けるのでしょうか。

 

【回答】

特定商取引法とは、その「取引類型」に着目して一定のルールを定めている法律となります。本記事執筆時点では、次の7類型が定められています(なお、取引類型として整理されているわけではありませんが、ネガティブ・オプション=送り付け商法について民法の特則が定められています。特定商取引法第59条参照)。

・訪問販売(キャッチセールスやアポイントメントセールスが代表例)

・通信販売(新聞・雑誌・テレビ・インターネット上の宣伝広告を通じた取引が代表例)

・電話勧誘販売(電話を通じて商品の購入等を勧誘するものが代表例)

・連鎖販売取引(マルチ商法が代表例)

・特定継続的役務提供(エステティック、美容医療、語学教授、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービスに限定)

・業務提供誘引販売取引(内職商法やモニター商法が代表例)

・訪問購入(貴金属等の押し買いが代表例)

 

本記事では、上記7つの取引類型ごとで、特定商取引法に違反した場合にどのような制裁を受けるのか、民事、行政、刑事の3つの視点に分けて解説を行います。

 

【解説】

1.民事上の制裁

特定商取引法では、事業者に対し取引類型ごとに様々な義務を課しているのですが、その義務に違反した場合、後述する行政上の制裁(業務改善の指示、業務停止命令など)及び刑事上の制裁はもちろんのこと、取引それ自体の効力に影響を及ぼす(事業者にとって悪影響となる)事項を定めています。

主な事項は次の通りです。

(1)訪問販売

訪問販売を行うに際しては、法定事項を記載した申込書面(4条)及び契約書面(5条)を作成の上、消費者に交付する必要があります。当該書面(特に契約書面)に不備がある場合や当該書面を交付していなかった場合、クーリングオフの起算日が進行しないことになるため(9条参照)、事業者は適切な書面を作成し消費者に交付するまでは、いつまでもクーリングオフを受入れなければならないという不利益を被ることになります。

 

次に、事業者は消費者と契約を締結するに当たり、過量販売(=日常生活において通常必要とされる分量を著しく超える商品等を販売すること)に該当しないか確認する必要があります。過量販売であるにもかかわらず取引を実行したとしても、後で消費者が申込みの撤回又は契約の解除を申し立ててきた場合、事業者はこれを受入れる必要があります(9条の2)。そして、この撤回・解除による効果はクーリングオフの規定を準用されていますので、事業者は消費者に対し、返金することはもちろん、損害賠償や違約金の請求不可、原状回復義務を負担する等の不利益を被ることになります。

 

さらに、事業者は消費者と取引を行うに当たり、不実のことを告げ(不実告知)、故意に事実を告げない(事実不告知)といった対応を行うことはできません。不実告知又は事実不告知に該当し、これにより消費者が誤認して契約したことで、後で消費者が当該契約を取消す旨申立ててきた場合、事業者はこれを受け入れる必要があります(9条の3)。既に消費者が商品等を使用していたとしても、その状態で返還を受ける必要があるという点で、事業者は不利益を被ることになります。

 

(2)通信販売

よくある誤解なのですが、通信販売の場合、クーリングオフは定められていません。

しかし、返品に関するトラブルは多いことから、事業者に責任の無い返品は受け付けないことを広告(いわゆる特商法上の表記)しない限りは、消費者からの無条件返品に応じる必要があります(15条の3)。クーリングオフの適用が無いとはいえ、返品特約を明記しないことには無条件返品を受付けざるを得ないという点で、事業者は不利益を被ることになります。

 

次に、事業者は、特定申込み(※カタログにある注文書、ネット通販における注文内容を記載した最終確認画面のこと)に関する表示を、法律に従い適切に行う必要があります。当該表示に不備・不適切があり、これにより消費者が誤認した場合、消費者は当該注文を取り消すことが可能とされています(15条の4)。たとえ商品等に問題が無くても、法律の要件を充足しない表示である限り、注文が取り消され、返金対応等をしなければならないという点で、事業者は不利益を被ることになります。

 

(3)電話勧誘販売

事業者は、法律が定める契約書面を作成し消費者に交付する必要があるところ、これに不備があった場合、クーリングオフが適用され損失を被ってしまうこと、訪問販売と同じです(24条)。

 

また、過量販売に該当し、後で消費者が申込みの撤回又は契約の解除を申し立ててきた場合、事業者はこれを受入れる必要があること、訪問販売と同じです(24条の2)。

 

さらに、不実告知及び事実不告知により、これにより消費者が誤認して契約したことで、後で消費者が当該契約を取消す旨申立ててきた場合、事業者はこれを受け入れる必要があること、やはり訪問販売と同じです(24条の3)。

 

(4)連鎖販売取引

事業者は、法律が定める契約書面を作成し消費者に交付する必要があるところ、これに不備があった場合、クーリングオフが適用され損失を被ってしまうこと、訪問販売と同じです(40条)。

 

また、不実告知及び事実不告知により、これにより消費者が誤認して契約したことで、後で消費者が当該契約を取消す旨申立ててきた場合、事業者はこれを受け入れる必要があること、訪問販売と同じです(40条の3)。

 

さらに、連鎖販売取引という取引自体が消費者問題を起こしやすいということで、事業者の帰責の有無を問わず、クーリングオフ経過後であっても、消費者都合による中途解約を受入れるほかないという場合があります(40条の2)。これは事業者がいくら誠実にしようとも防ぎようがありませんので、このようなリスクがあることを前提に事業活動を行う必要があります。

 

(5)特定継続的役務提供

事業者は、法律が定める契約書面を作成し消費者に交付する必要があるところ、これに不備があった場合、クーリングオフが適用され損失を被ってしまうこと、訪問販売と同じです(48条)。

 

また、不実告知及び事実不告知により、これにより消費者が誤認して契約したことで、後で消費者が当該契約を取消す旨申立ててきた場合、事業者はこれを受け入れる必要があること、訪問販売と同じです(49条の2)。

 

さらに、特定継続的役務提供が長期にわたる契約関係を念頭に置いているところ、様々な事情により役務提供を受ける必要性が無くなったにもかかわらず、一切中途解約不可というのは問題があるとして、事業者の帰責の有無を問わず、クーリングオフ経過後であっても、消費者都合による中途解約が認められています(49条)。残念ながら、事業者が誠心誠意サービスを提供し尽くしても中途解約が認められてしまう点で、如何ともしがたいところがあります。したがって、このようなリスクがあることを前提に事業活動を行う必要があります。

 

(6)業務提供誘引販売取引

事業者は、法律が定める契約書面を作成し消費者に交付する必要があるところ、これに不備があった場合、クーリングオフが適用され損失を被ってしまうこと、訪問販売と同じです(58条)。

 

また、不実告知及び事実不告知により、これにより消費者が誤認して契約したことで、後で消費者が当該契約を取消す旨申立ててきた場合、事業者はこれを受け入れる必要があること、訪問販売と同じです(58条の2)。

 

(7)訪問購入

事業者は、法律が定める契約書面を作成し消費者に交付する必要があるところ、これに不備があった場合、クーリングオフが適用され損失を被ってしまうこと、訪問販売と同じです(58条の14)。なお、クーリングオフが認められる期間中、消費者が物品の引渡しを拒絶したとしても、事業者は契約違反を主張できないという点でも不利益が生じ得ます(58条の15)。

 

2.行政上の制裁

ここでいう行政上の制裁とは、事業者が特定商取引法に定める義務に違反した場合や不適切な行為を行った場合に、監督官庁が業務改善の指示又は業務停止命令の処分を行うことを意味します(なお、厳密には、特定商取引法の規制対象となる事業者の役員個人等が、他の同法の規制対象となる事業者の下で、同法規制対象の業務に従事することを禁止する、業務禁止命令も行政上の制裁としてありますが、本記事では省略します)。

業務停止命令処分が行われた場合、事業者は事業活動を一定期間禁止されますので、その経営上のダメージは大きく、中小企業であればそのまま廃業となることも少なくありません。また、業務停止命令の場合はもちろん、業務改善指示の場合であっても、監督官庁は必ず公表します。公表によりマスコミ等で取り上げられ、あるいは個々人にSNS等で情報拡散されることで風評被害が生じ、やはり事業活動を継続することは困難な事態に陥ることもあります。この意味で、行政上の制裁を受けることによる悪影響は計り知れず、絶対に避けたいところです。

本記事では、どのような場合に行政上の制裁があり得るのかを主だったものを列挙します。なお、条文の順番を無視し、宣伝広告⇒顧客へのセールス⇒事後対応…という商流を考慮して取り上げています。

 

(1)訪問販売

特定商取引法第7条から第8条の2までに行政上の制裁に関する規定が定められています。業務改善の指示及び業務停止命令の対象となる主な事項は次の通りです。

・再勧誘の禁止違反(3条の2第2項)

・つきまとい等(7条1項5号)

・氏名等の明示義務違反(3条)

・不実告知、事実の不告知等(6条)

・重要事実の不告知(7条1項2号、3号)

・迷惑勧誘、判断力不足に乗じた勧誘、適合性原則に反する勧誘(7条1項5号)

・過量販売の勧誘(7条1項4号)

・申込書等に虚偽の事実を記載させる行為(7条1項5号)

・申込書面の交付義務違反(4条1項)

・契約書面の交付義務違反(5条1項、2項)

・債務の履行拒否、不当遅延(7条1項1号)

・クーリングオフ妨害(7条1項5号)

 

(2)通信販売

特定商取引法第11条から第15条の2までに行政上の制裁に関する規定が定められています。業務改善の指示及び業務停止命令の対象となる主な事項は次の通りです。

・誇大広告の禁止(12条)

・メール、FAXのオプトイン規制違反(12条の3、12条の5)

・電子メール広告の承諾等に係る不表示(14条1項3号)

・不実告知の禁止(13条の2)

・広告(※いわゆる特商法上の表記)における表示義務違反(11条)

・特定申込み(※カタログにある注文書、ネット通販における注文内容を記載した最終確認画面のこと)を受ける際の表示義務(12条の6)

・電子契約の申込内容の確認・訂正に係る措置の不備(14条1項3号)

・前払式通信販売における承諾等の通知義務違反(13条1項)

・債務の履行拒否、不当遅延(14条1項1号)

 

(3)電話勧誘販売

特定商取引法第22条から第23条の2までに行政上の制裁に関する規定が定められています。業務改善の指示及び業務停止命令の対象となる主な事項は次の通りです。

・再勧誘の禁止違反(17条)

・氏名等の明示義務違反(16条)

・不実告知、事実の不告知等(21条)

・重要事実の不告知(22条1項2号、3号)

・迷惑勧誘、適合性原則に反する勧誘(22条1項5号)

・過量販売の勧誘(22条1項4号)

・申込書等に虚偽の事実を記載させる行為(7条1項5号)

・判断力不足に乗じた契約締結(22条1項5号)

・申込書面の交付義務違反(18条1項)

・契約書面の交付義務違反(19条1項、2項)

・前払式電話勧誘販売における承諾等の通知義務違反(20条1項)

・債務の履行拒否、不当遅延(22条1項1号)

・クーリングオフ妨害(22条1項5号)

 

(4)連鎖販売取引

特定商取引法第38条から第39条の2までに行政上の制裁に関する規定が定められています。業務改善の指示及び業務停止命令の対象となる主な事項は次の通りです。

・誇大広告の禁止(36条)

・広告(※いわゆる特商法上の表記)における表示義務違反(35条)

・メールのオプトイン規制違反(36条の3)

・メール広告の承諾等に際しての表示義務違反(39条1項4号)

・断定的判断の提供(38条1項2号)

・迷惑勧誘(38条1項3号)

・適合性原則に反した勧誘(38条1項4号)

・氏名等の明示義務違反(33条の2)

・不実告知、事実の不告知等(34条)

・判断力不足に乗じた契約締結(38条1項4号)

・申込書等に虚偽の事実を記載させる行為(38条1項4号)

・書面交付義務違反(37条)

・債務の履行拒否、不当遅延(38条1項1号)

・解除妨害(38条1項4号)

 

(5)特定継続的役務提供

特定商取引法第46条から第47条の2までに行政上の制裁に関する規定が定められています。業務改善の指示及び業務停止命令の対象となる主な事項は次の通りです。

・誇大広告等の禁止違反(43条)

・迷惑勧誘、判断力不足に乗じた勧誘、適合性原則に反する勧誘(46条1項4号)

・不実告知、事実の不告知等(44条)

・重要事実の不告知(46条1項2号、3号)

・申込書等に虚偽の事実を記載させる行為(46条1項4号)

・書面交付義務違反(42条)

・債務の履行拒否・不当遅延(46条1項1号)

・関連商品販売契約に関する債務の履行拒否・不当遅延(46条1項4号)

・関連商品販売契約のクーリングオフ妨害(46条1項4号)

・財務書類等の備置、開示義務違反(45条)

 

(6)業務提供誘引販売取引

特定商取引法第56条から第57条の2までに行政上の制裁に関する規定が定められています。業務改善の指示及び業務停止命令の対象となる主な事項は次の通りです。

・誇大広告の禁止(54条)

・広告(※いわゆる特商法上の表記)における表示義務違反(53条)

・メール広告の承諾等に関する規制違反(54条の3)

・メール広告の承諾等に関する不適切表示(56条1項4号)

・不実告知、事実の不告知等(52条)

・断定的判断の提供(56条1項2号)

・迷惑勧誘(56条1項3号)

・適合性原則に反する勧誘(56条1項4号)

・氏名等の明示義務違反(51条の2)

・判断力不足に乗じた契約締結(56条1項4号)

・申込書等に虚偽の事実を記載させる行為(56条1項4号)

・書面交付義務違反(55条)

・債務の履行拒否・不当遅延(56条1項1号)

・解除妨害(56条1項4号)

 

(7)訪問購入

特定商取引法第58条の12から第58条の13の2までに行政上の制裁に関する規定が定められています。業務改善の指示及び業務停止命令の対象となる主な事項は次の通りです。

・不招請勧誘の禁止等違反(58条の6)

・迷惑勧誘、判断力不足に乗じた勧誘、適合性原則に反する勧誘(58条の12第1項第4号)

・不実告知等の禁止違反(58条の10)

・重要事実の不告知(58条の12第1項第2号、第3号)

・つきまとい等(58条の12第1項第4号)

・氏名等の明示義務違反(58条の5)

・引渡拒絶権に係る告知義務違反(58条の9)

・申込書等に虚偽の事実を記載させる行為(7条1項5号)

・申込書面の交付義務違反(58条の7)

・契約書面の交付義務違反(58条の8)

・販売者に対する通知義務違反(58条の11)

・第三者に対する通知義務違反(58条の11の2)

・債務の履行拒否、不当な遅延(58条の12第1項第1号)

3.刑事上の制裁

刑事上の制裁とは、まさしく刑事罰を受けることを意味します。

一般的には、刑事罰を受ける前に上記2.で記載した行政上の制裁(業務改善の指示、業務停止命令等)を受けているため、事業活動を継続することが難しくなっている状況であるところ、刑事罰まで受けてしまうと実質的に再起不能の状況に陥ってしまいます。

したがって、コンプライアンスを徹底し、特定商取引法違反が生じないよう常日頃から注意することはもちろん、万一警察から取り調べを受けるという事態になった場合には、できる限り不起訴処分となるよう対策を講じることが肝要となります。

ここでも、どのような場合に刑事上の制裁・刑事罰を受けるのか主だったものを列挙します。なお、条文の順番を無視し、宣伝広告⇒顧客へのセールス⇒事後対応(行政対応を含む)…という商流を考慮して取り上げています。

 

(1)訪問販売

・訪問販売協会会員であると誤認される名称等を利用…30万円以下の罰金(73条1号)

・不実告知、事実の不告知、威迫…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条1号)

・書面交付義務違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条1号)

・主務大臣による指示違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条2号)

・報告徴収命令違反、立入検査の妨害…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条3号)

・主務大臣による業務停止命令及び業務禁止命令違反…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条3号)

 

(2)通信販売

・通信販売協会会員であると誤認される名称等を利用…30万円以下の罰金(73条1号)

・虚偽広告、誇大広告…100万円以下の罰金(72条1号)

・電子メール広告のオプトイン規制違反…100万円以下の罰金(72条2号)

・電子メール広告に係る記録の作成・保存義務違反…100万円以下の罰金(72条3号)

・不実告知、事実の不告知、威迫…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条1号)

・特定申込み(※カタログにある注文書、ネット通販における注文内容を記載した最終確認画面のこと)に対する必要事項の不表示又は虚偽の表示…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条2号)

・特定申込み(※カタログにある注文書、ネット通販における注文内容を記載した最終確認画面のこと)に対する誤認表示…100万円以下の罰金(72条1項4号)

・承諾等の通知義務違反…100万円以下の罰金(72条1項5号)

・主務大臣による指示違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条2号)

・報告徴収命令違反、立入検査の妨害…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条3号)

・主務大臣による業務停止命令及び業務禁止命令違反…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条3号)

 

(3)電話勧誘販売

・不実告知、事実の不告知、威迫…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条1号)

・承諾等の通知義務違反…100万円以下の罰金(72条1項5号)

・書面交付義務違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条1号)

・主務大臣による指示違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条2号)

・報告徴収命令違反、立入検査の妨害…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条3号)

・主務大臣による業務停止命令及び業務禁止命令違反…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条3号)

 

(4)連鎖販売取引

・虚偽広告、誇大広告…100万円以下の罰金(72条1号)

・電子メール広告のオプトイン規制違反…100万円以下の罰金(72条2号)

・電子メール広告に係る記録の作成・保存義務違反…100万円以下の罰金(72条3号)

・不実告知、事実の不告知、威迫…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条1号)

・広告(※いわゆる特商法上の表記)の表示義務違反…100万円以下の罰金(72条6号)

・書面交付義務違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条1号)

・主務大臣による指示違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条2号)

・報告徴収命令違反、立入検査の妨害…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条3号)

・主務大臣による業務停止命令及び業務禁止命令違反…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条3号)

 

(5)特定継続的役務提供

・虚偽広告、誇大広告…100万円以下の罰金(72条1号)

・不実告知、事実の不告知、威迫…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条1号)

・書面交付義務違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条1号)

・財務状況等に関する書類の備置義務違反…100万円以下の罰金(72条7号)

・財務状況等に関する書類の閲覧拒否、交付拒否…100万円以下の罰金(72条8号)

・主務大臣による指示違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条2号)

・報告徴収命令違反、立入検査の妨害…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条3号)

・主務大臣による業務停止命令及び業務禁止命令違反…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条3号)

 

(6)業務提供誘引販売取引

・虚偽広告、誇大広告…100万円以下の罰金(72条1号)

・電子メール広告のオプトイン規制違反…100万円以下の罰金(72条2号)

・電子メール広告に係る記録の作成・保存義務違反…100万円以下の罰金(72条3号)

・不実告知、事実の不告知、威迫…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条1号)

・広告(※いわゆる特商法上の表記)の表示義務違反…100万円以下の罰金(72条6号)

・書面交付義務違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条1号)

・主務大臣による指示違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条2号)

・報告徴収命令違反、立入検査の妨害…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条3号)

・主務大臣による業務停止命令及び業務禁止命令違反…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条3号)

 

(7)訪問購入

・不実告知、事実の不告知、威迫…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条1号)

・書面交付義務違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条1号)

・主務大臣による指示違反…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条2号)

・報告徴収命令違反、立入検査の妨害…6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(71条3号)

・主務大臣による業務停止命令及び業務禁止命令違反…3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(70条3号)

 

なお、上記(1)から(7)のうち、次に該当する場合は両罰規定(代表者や従業員等の個人が違反行為をした場合、個人だけではなく、法人も罰するというもの)が適用されます。

特定商取引法第74条第1項

法人の代表者若しくは管理人又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。

(1)第70条第3号 3億円以下の罰金刑

(2)第70条第1号及び第2号 1億円以下の罰金刑

(3)前3条(※注:第71条から第73条のこと) 各本条の罰金刑

 

4.当事務所でサポートできること

上記1.から3.で記述した、民事・行政・刑事のいずれの制裁についても、一度でも発動された場合、今後の事業活動を継続していくことが極めて困難となります。

したがって、特定商取引法に違反する事態が発生しないようにすることが重要となります。

この点、当事務所では、法定書面(申込書面・契約書面)の作成・チェック特商法上の表記の作成・チェックはもちろん、パンフレットやWEB画面等の宣伝広告物を含む第三者が目に触れるものを精査し、問題があれば表現方法や内容を事業者様と一緒に考えた上で、必要なアドバイス等を行っています。また、法務担当者との都度相談以外にも、社内の営業担当者向けセミナーや勉強会を通じて、全社レベルでのコンプライアンス体制構築支援を行っています。さらに、特定商取引法を含む消費者保護法の改正動向や監督官庁による取締り状況をご提供するなどして、適宜対応を見直すことへのお手伝いを行っています。

一方、現時点では顧問先のみへのサービス提供となりますが、当事務所では、監督官庁や警察等から特定商取引法違反の疑義があるとして照会があった場合の対応の仕方や必要な対策などについても行っています。

特定商取引法は非常に複雑な法律ですので、できれば弁護士等の専門家に随時相談できる体制を構築することをお勧めします。

 

<2022年11月執筆>

※上記記載事項は弁護士湯原伸一の個人的見解をまとめたものです。今後の社会事情の変動や裁判所の判断などにより適宜見解を変更する場合がありますのでご注意下さい。