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秘密保持契約(NDA)違反で損害賠償請求はできる?認められるための条件と対応方法を弁護士が解説

目次

秘密保持契約(NDA)違反があれば損害賠償請求はできるのか

企業間取引では、商談、業務提携、業務委託、システム開発、共同開発、M&Aの検討など、さまざまな場面で秘密保持契約が締結されます。秘密保持契約は、NDAとも呼ばれ、相手方に開示した営業情報、技術情報、顧客情報、価格情報、ノウハウなどを、無断で第三者に開示されたり、当初の目的と異なる用途に利用されたりすることを防ぐための契約です。

では、秘密保持契約(NDA)に違反した場合、相手方に対して損害賠償請求をすることはできるのでしょうか。

結論からいえば、秘密保持契約(NDA)違反があった場合、損害賠償請求の対象になり得ます。秘密保持契約(NDA)は契約であるため、契約で定められた秘密保持義務に違反すれば、契約上の義務違反として損害賠償責任が問題になるからです。

(1) 秘密保持契約(NDA)違反は契約違反として損害賠償の対象になり得る

秘密保持契約(NDA)違反として問題になりやすい行為には、たとえば次のようなものがあります。

・秘密情報を無断で第三者に開示した

・受け取った秘密情報を契約で定めた目的以外に利用した

・契約上認められていない委託先やグループ会社に共有した

・契約終了後も秘密情報を返還、廃棄しなかった

・秘密情報を適切に管理せず、外部流出や紛失を招いた

このような行為があった場合、開示者側は、相手方に対して、秘密情報の使用停止、返還・廃棄、再発防止対応などを求めるとともに、損害が発生していれば損害賠償請求を検討することになります。

もっとも、秘密保持契約(NDA)違反があるかどうかは、契約書の内容によって変わります。たとえば、秘密情報の範囲、利用目的、開示できる相手、返還・廃棄義務、損害賠償条項などがどのように定められているかを確認する必要があります。

そのため、秘密保持契約(NDA)違反を検討する際には、まず契約書を確認し、問題となる情報や相手方の行為が、契約上どの条項に違反するのかを整理することが重要です。

(2) 「違反=請求額が認められる」ではない

秘密保持契約(NDA)違反が損害賠償請求の対象になり得るとしても、違反があれば当然に高額な損害賠償が認められるわけではありません。

この点は、秘密保持契約(NDA)違反をめぐる相談で特に誤解されやすいところです。秘密情報は企業にとって重要な資産ですが、「重要な情報が漏れた」「相手方の行為が不適切である」というだけで、直ちに請求額どおりの損害賠償が認められるわけではありません。

損害賠償請求を検討する際には、少なくとも次の点を確認する必要があります。

・問題となる情報が契約上の「秘密情報」に当たるか

・相手方のどの行為が秘密保持契約(NDA)違反に当たるか

・実際に損害が発生しているか

・その損害が秘密保持契約(NDA)違反によって発生したといえるか

・損害額を資料や証拠に基づいて説明できるか

・契約上、責任制限や損害賠償額の予定が定められていないか

たとえば、顧客リストが無断で持ち出された場合でも、その顧客リストが実際に利用されたのか、その結果として顧客を失ったのか、失った利益はいくらなのかが問題になります。また、秘密保持契約(NDA)違反後に売上が減少したとしても、その原因が情報漏えいにあるのか、価格競争、営業活動、市場環境、顧客側の事情などにあるのかは、慎重に検討する必要があります。

つまり、秘密保持契約(NDA)違反の場面では、「契約違反があるか」と「損害賠償としていくら請求できるか」を分けて考える必要があります。

秘密保持契約(NDA)違反があれば、損害賠償請求を検討する余地はあります。しかし、実際に請求が認められるか、どの程度の金額が認められるかは、秘密情報の内容、違反行為の態様、損害の有無、因果関係、証拠の状況によって変わります。

そこで次に、秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求がなぜ難しいといわれるのかを整理します。

秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求が難しい理由 

秘密保持契約(NDA)違反があれば、損害賠償請求を検討する余地はあります。

しかし、実務上、秘密保持契約(NDA)違反に基づく損害賠償請求は、簡単ではないことが少なくありません。秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求が難しい理由は、主に次の点にあります。

・問題となる情報が「秘密情報」に当たるかが争いになる

・相手方の違反行為を具体的に特定しにくい

・損害、因果関係、損害額を立証する必要がある

・重要な証拠が相手方側に偏在しやすい

・契約上の秘密情報と不正競争防止法上の営業秘密は同じではない

以下、それぞれのポイントを整理します。

(1) 問題となる情報が「秘密情報」に当たるとは限らない

秘密保持契約(NDA)違反を主張するためには、まず、問題となる情報が契約上保護される「秘密情報」に当たる必要があります。

ここで重要なのは、秘密保持契約(NDA)を締結していれば、当事者間でやり取りした情報がすべて秘密情報になるわけではないという点です。秘密情報に当たるかどうかは、基本的には契約書の定め方によって判断されます。

たとえば、秘密保持契約(NDA)では、秘密情報について次のような定め方がされることがあります。

・秘密である旨を表示して開示された情報

・書面、電子データ、口頭その他の方法で開示された営業上・技術上の情報

・開示の状況から秘密であると合理的に認識できる情報

・顧客情報、価格情報、技術情報、ノウハウ、事業計画その他の情報

・口頭で開示された後、一定期間内に書面やメールで秘密情報として特定された情報

このように、秘密情報の範囲は契約ごとに異なります。そのため、秘密保持契約(NDA)違反を検討する際には、まず契約書の定義に照らして、問題となる情報が秘密情報に含まれるかを確認する必要があります。

たとえば、契約書上「秘密である旨を明示した情報」に限って秘密情報とされている場合、資料に秘密表示がなかったことが争点になる可能性があります。また、口頭で説明した情報について、後日書面で特定する手続が定められていたにもかかわらず、その手続を行っていなかった場合も、秘密情報該当性が問題になります。

次に、多くの秘密保持契約(NDA)では、一定の情報が秘密情報から除外されています。

典型的には、次のような情報です。

・開示時点ですでに公知であった情報

・開示後、受領者の責任によらず公知となった情報

・開示を受ける前から受領者が正当に保有していた情報

・正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負わずに取得した情報

・秘密情報によらず、受領者が独自に開発・取得した情報

このような除外事由に当たる場合、開示者側が重要な情報だと考えていても、契約上の秘密情報として保護されない可能性があります。

したがって、秘密保持契約(NDA)違反を主張する側は、「重要な情報だった」「外部に出してほしくなかった」と述べるだけでは足りません。問題となる情報が、契約書上の秘密情報の定義に含まれ、かつ除外事由に当たらないことを整理する必要があります。

(2) 相手方の「違反行為」を具体的に特定しにくい

次に問題になるのは、相手方のどの行為が秘密保持契約(NDA)違反に当たるのかを具体的に特定できるかです。

秘密保持契約(NDA)違反といっても、その内容は一つではありません。典型的には、次のような行為が問題になります。

・秘密情報を第三者に開示した

・秘密情報を契約で定められた目的以外に利用した

・秘密情報を契約上認められていない委託先やグループ会社に共有した

・秘密情報を適切に管理しなかった

・秘密情報を無断で複製・保存した

・契約終了後も秘密情報を返還・廃棄しなかった

もっとも、実際の事案では、「相手方が何をしたのか」を明確に把握できないことがあります。

たとえば、自社が開示した提案資料と似た資料を相手方が作成していたとしても、それだけで直ちに秘密情報を流用したと断定できるわけではありません。業界で一般的な表現や構成が共通しているだけの場合もありますし、相手方が独自に作成した可能性もあります。

また、顧客情報が外部に流出したと疑われる場合でも、誰が、いつ、どのファイルを、誰に送付したのかを特定できないことがあります。クラウドストレージ、メール、チャット、オンライン会議など、情報共有の手段が多様化しているため、情報の流れを後から正確に追うことが難しい場合もあります。

さらに、契約上、一定の範囲で開示が許されていることもあります。たとえば、役員・従業員、弁護士・税理士・公認会計士などの専門家、業務委託先、グループ会社への共有が、一定条件のもとで認められている場合です。

そのため、秘密保持契約(NDA)違反を検討する際には、単に「情報が共有された」というだけでは不十分です。次の点を確認する必要があります。

・どの秘密情報が問題になっているか

・その情報を誰が利用・開示したのか

・いつ、どのような方法で利用・開示されたのか

・開示先は契約上許された相手か

・利用目的は契約で定められた範囲内か

・相手方の行為を裏付ける資料があるか

秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求では、「使われたと思う」「漏れた可能性がある」というだけでは足りません。契約条項と具体的事実を対応させながら、どの行為がどの義務に違反するのかを整理する必要があります。

(3) 損害・因果関係・損害額を立証する必要がある

秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求では、違反行為だけでなく、損害の発生、因果関係、損害額も問題になります。

この点が、秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求を難しくする大きな理由です。

たとえば、秘密情報が外部に送信されたことが確認できたとしても、それによって具体的にどのような損害が発生したのかを説明する必要があります。また、売上減少や失注があったとしても、それが本当に秘密保持契約(NDA)違反によって発生したものかを検討しなければなりません。

売上減少や失注には、秘密保持契約(NDA)違反以外にもさまざまな原因が考えられます。たとえば、次のような事情です。

・競合他社の価格が低かった

・提案内容や納期で他社が優れていた

・顧客側の予算や方針が変わった

・市場環境が悪化した

・自社の営業活動や対応に問題があった

そのため、「秘密保持契約(NDA)違反の後に売上が下がった」という時間的な近接性だけでは、違反行為と売上減少との因果関係を十分に裏付けることはできません。相手方の違反行為によって、その損害が発生したと説明できることが重要です。

また、損害額の算定も簡単ではありません。たとえば、案件を失注した場合でも、失注した売上額全体が当然に損害になるわけではありません。通常は、その案件から得られるはずだった利益をどのように算定するかが問題になります。

このように、秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求では、次の点を段階的に整理する必要があります。

・秘密保持契約(NDA)違反に当たる行為があるか

・その結果、どのような損害が発生したか

・その損害は違反行為によって発生したといえるか

・損害額を資料に基づいて説明できるか

具体的にどのような損害が問題になり得るかは、次章で整理します。

(4) 証拠が相手方側に偏在しやすい

秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求が難しい理由として、証拠が相手方側に偏在しやすいことも挙げられます。

秘密情報を開示した側から見ると、相手方の社内でその情報がどのように扱われたかは、外部から分かりにくいことが多いです。

たとえば、次のような事情は、通常、相手方の社内資料やシステム上の記録に残ります。

・誰が秘密情報にアクセスしたか

・社内のどの部署に共有されたか

・外部委託先やグループ会社に共有されたか

・どのファイルがダウンロードされたか

・どのメールやチャットで共有されたか

・別案件の資料やサービス開発に利用されたか

・契約終了後に削除・廃棄されたか

請求する側は、これらの情報に直接アクセスできないことが少なくありません。そのため、外部から把握できる事情をもとに、相手方の違反行為を推認せざるを得ない場合があります。

たとえば、相手方が作成した資料の内容、自社資料との類似性、顧客からの連絡、競合他社の提案内容、情報開示後の時系列などを総合して、違反行為の有無を検討することになります。

もっとも、推認には限界があります。疑わしい事情があっても、具体的な証拠が乏しければ、違反行為を立証できず、損害賠償請求が認められない可能性があります。

そのため、秘密保持契約(NDA)違反が疑われる場合には、早期に証拠を保全することが重要です。開示した資料、メール、チャット、共有履歴、アクセスログ、顧客からの連絡、相手方とのやり取りなどは、できる限り早い段階で整理しておく必要があります。

また、秘密保持契約(NDA)違反を主張された側も、関係資料を不用意に削除すべきではありません。後に事実関係を説明する必要が生じた場合、資料が残っていなければ、自社の対応が適切であったことを示しにくくなるからです。

(5) 契約上の秘密情報と不正競争防止法上の営業秘密は同じではない

秘密保持契約(NDA)違反を検討する際には、契約上の「秘密情報」と、不正競争防止法上の「営業秘密」を分けて考える必要があります。

企業実務では、秘密として扱いたい情報を広く「秘密情報」と呼ぶことがあります。秘密保持契約(NDA)でも、当事者間の合意により、比較的広い範囲の情報を秘密情報として定めることがあります。

これに対し、不正競争防止法上の営業秘密として保護されるためには、単に秘密にしたい情報であるというだけでは足りません。次の3要件を充足する必要があります(不正競争防止法第2条第6項)。

・秘密として管理されていること

・事業活動に有用な技術上または営業上の情報であること

・公然と知られていないこと

そのため、秘密保持契約(NDA)上は秘密情報に当たるとしても、当然に不正競争防止法上の営業秘密に当たるわけではありません。

この区別は、損害賠償請求を検討するうえで重要です。契約上の秘密情報に関する違反であれば、基本的には秘密保持契約(NDA)違反、すなわち契約違反として請求を検討します。一方、当該情報が不正競争防止法上の営業秘密に該当し、相手方による取得、使用または開示が同法上の不正競争に当たる場合には、同法に基づく差止請求や損害賠償請求も検討対象になります。

もっとも、営業秘密としての請求を検討する場合には、秘密管理性、有用性、非公知性などについて、別途主張立証が必要になります。契約書に「秘密情報」と書かれていることだけで、当然に営業秘密として扱われるわけではありません。

したがって、秘密保持契約(NDA)違反が疑われる場合には、まず契約上の秘密情報として保護されるかを確認し、そのうえで、事案に応じて不正競争防止法上の営業秘密侵害としても構成できるかを検討することになります。

秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求が難しいのは、単に「秘密情報が漏れたかどうか」だけでは結論が出ないからです。秘密情報該当性、違反行為の特定、損害・因果関係・損害額、証拠の有無、営業秘密との関係を一つずつ整理する必要があります。

次に、秘密保持契約(NDA)違反で損害賠償の対象になり得る損害について確認します。

秘密保持契約(NDA)違反で損害賠償の対象になり得る損害

秘密保持契約(NDA)違反に基づく損害賠償請求では、まず「どのような損害が発生したのか」を整理する必要があります。

秘密情報が漏えいした、目的外に利用された、契約上認められていない相手に共有されたという事実があったとしても、それだけで損害額が当然に決まるわけではありません。損害賠償請求を行うためには、損害の内容を具体的に整理し、できる限り客観的な資料に基づいて金額を裏付ける必要があります。

秘密保持契約(NDA)違反で問題になりやすい損害としては、主に次のものがあります。

・売上減少、利益減少

・調査費用、対応費用

・信用毀損、取引先喪失

・使用料相当額、ライセンス料相当額

以下、それぞれの内容を確認します。

(1) 売上減少・利益減少

秘密保持契約(NDA)違反で典型的に問題になるのが、売上減少や利益減少です。

たとえば、顧客リストを無断で利用されて顧客を奪われた場合、価格情報を競合会社に知られて案件を失注した場合、技術情報や提案資料を利用されて競合商品・類似サービスを作られた場合などが考えられます。

このような場合、開示者側は、秘密保持契約(NDA)違反によって売上や利益を失ったとして、損害賠償請求を検討することになります。

もっとも、注意すべきなのは、減少した売上額そのものが当然に損害になるわけではないという点です。たとえば、1000万円の案件を失注した場合でも、その案件を受注していれば、外注費、仕入費、人件費その他の費用が発生していた可能性があります。そのため、損害として問題になるのは、通常、その案件から得られるはずだった利益です。

また、失注や売上減少の原因が本当に秘密保持契約(NDA)違反にあるのかも問題になります。案件を失注する理由は、価格、提案内容、納期、実績、顧客側の予算、市場環境などさまざまです。

したがって、売上減少・利益減少を請求する場合には、秘密保持契約(NDA)違反と失注・顧客喪失とのつながりを具体的に説明する必要があります。

(2) 調査費用・対応費用

秘密保持契約(NDA)違反が疑われる場合、開示者側では、漏えい範囲の確認や被害拡大防止のために調査・対応を行うことがあります。このような調査費用・対応費用も、損害として問題になる場合があります。

たとえば、次のような費用です。

・漏えい範囲の調査費用

・フォレンジック調査費用

・弁護士への相談、対応費用

・顧客や取引先への説明対応費用

・アクセス権限の見直しや再発防止措置に要した費用

調査費用・対応費用は、請求書や見積書などによって支出額を把握しやすいという特徴があります。そのため、売上減少や逸失利益と比べると、金額自体は整理しやすい損害類型です。

もっとも、実際に支出した費用であれば、常に全額を請求できるわけではありません。秘密保持契約(NDA)違反への対応として必要だったのか、支出額が相当な範囲にとどまっているのかが問題になります。

たとえば、軽微な情報共有ミスにとどまるにもかかわらず、必要性の乏しい大規模調査を行った場合、その費用全額を相手方に請求できるかは慎重に検討する必要があります。

(3) 信用毀損・取引先喪失

秘密情報の漏えいや目的外利用によって、企業の信用が損なわれることもあります。

たとえば、顧客情報の管理に問題があると受け止められた場合、取引先から情報管理体制に不安を持たれた場合、共同開発先や業務提携先との信頼関係が悪化した場合などです。その結果として、取引停止、契約解除、商談中止、受注機会の喪失などが発生することがあります。

もっとも、信用毀損は、損害の発生や金額の算定が難しい類型です。「信用が傷ついた」という抽象的な主張だけでは、具体的な損害賠償額を導くことは容易ではありません。

そのため、信用毀損による損害を主張する場合には、信用低下の結果として、どの取引にどのような影響が生じたのかを整理する必要があります。たとえば、取引停止通知、契約解除通知、顧客からの問い合わせ、商談中止の経緯、売上への影響など、具体的な事実に落とし込むことが重要です。

(4) 使用料相当額・ライセンス料相当額

秘密情報が無断で利用された場合には、その情報を適法に利用するために本来支払うべきであった対価を、損害額算定の一つの考え方として主張することがあります。ただし、秘密保持契約(NDA)違反一般について当然に使用料相当額が認められるわけではなく、情報の性質、利用許諾の実績、相手方の利用範囲などを個別に検討する必要があります。

たとえば、技術情報、設計資料、仕様書、ソースコード、データベース、顧客リスト、営業ノウハウなどが無断で利用された場合に問題になります。

このような算定方法は、開示者側の売上減少や失注額を直接立証することが難しい場合に、事案に応じて検討されることがあります。

もっとも、使用料相当額・ライセンス料相当額の算定も容易ではありません。そもそも、その情報について通常利用許諾が行われる性質のものなのか、同種情報の利用料の相場があるのか、相手方がどの範囲で、どの程度の期間利用したのかが問題になります。

したがって、この損害を主張する場合には、情報の独自性・有用性、開発・取得に要した費用、過去の取引事例、相手方による利用範囲などを踏まえて検討する必要があります。

(5) 慰謝料・精神的損害は中心になりにくい

秘密保持契約(NDA)違反に関する相談では、情報を漏えいされたことによる不安や不快感を理由に、慰謝料を請求できるのではないかと考えられることがあります。

しかし、企業間の秘密保持契約(NDA)違反では、通常、中心になるのは財産的損害や営業上の損害です。売上減少、利益減少、調査費用、対応費用、信用毀損による取引上の損害、使用料相当額などを検討することが多いです。

もっとも、個人情報やプライバシーに関わる情報が漏えいした場合には、個人の精神的損害や本人対応費用が別途問題になることがあります。この場合には、秘密保持契約(NDA)違反だけでなく、個人情報保護法、プライバシー侵害、不法行為責任なども含めて検討する必要があります。

秘密保持契約(NDA)違反が疑われる場合に確認すべきこと

秘密保持契約(NDA)違反が疑われる場合、最初から損害賠償額の交渉に入るのではなく、まず契約内容と事実関係を整理することが重要です。

秘密情報が外部に漏えいした可能性がある、相手方が目的外に利用しているように見える、契約終了後も資料を保管しているといった事情があっても、直ちに損害賠償請求の可否や金額が決まるわけではありません。

秘密保持契約(NDA)違反の有無や損害賠償請求の見通しを検討するには、請求する側・請求された側の双方において、確認すべきポイントがあります。

(1) 請求する側が確認すべきこと

秘密保持契約(NDA)違反を理由に損害賠償請求を検討する場合、まずは「相手方の行為が不適切である」という評価だけでなく、法的な請求として成り立つかを確認する必要があります。

請求する側が確認すべき主な事項は、次のとおりです。

・どの秘密保持契約(NDA)、契約条項に基づく請求か

・問題となる秘密情報は何か

・その情報をいつ、どのように相手方へ開示したか

・相手方のどの行為が契約違反に当たるのか

・どの損害を請求するのか

・損害額の根拠はあるか

・秘密保持契約(NDA)違反と損害とのつながりを説明できるか

・契約上、責任制限や損害賠償額の予定がないか

特に重要なのは、問題となる情報と違反行為を具体的に特定することです。

たとえば、「営業情報を使われた」「ノウハウを流用された」という表現だけでは、損害賠償請求の根拠としては不十分です。どの資料、どのデータ、どの顧客情報、どの技術情報が問題なのかを具体的に整理する必要があります。

また、相手方の行為についても、単に「利用されたと思う」というだけでは足りません。第三者への開示なのか、目的外利用なのか、管理義務違反なのか、返還・廃棄義務違反なのかを、契約条項に対応させて整理する必要があります。

さらに、損害賠償請求を行う場合には、どの損害を請求するのかを明確にする必要があります。売上減少・利益減少なのか、調査費用・対応費用なのか、信用毀損による損害なのか、使用料相当額なのかによって、必要な資料や主張の組み立て方が変わります。

したがって、請求する側では、次の順序で整理することが重要です。

・契約書を確認する

・秘密情報を特定する

・相手方の違反行為を特定する

・発生した損害を整理する

・損害額の根拠資料を確認する

・違反行為と損害との因果関係を検討する

秘密保持契約(NDA)違反の損害賠償請求では、請求したい金額から逆算するのではなく、契約内容と証拠から説明できる範囲を積み上げていくことが重要です。

(2) 請求された側が確認すべきこと

相手方から秘密保持契約(NDA)違反を指摘された場合も、慎重な対応が必要です。

秘密保持契約(NDA)違反を主張されると、早急に謝罪や回答を求められることがあります。しかし、事実確認が不十分な段階で、違反や損害額を全面的に認めるような回答をすることは避けるべきです。

請求された側が確認すべき主な事項は、次のとおりです。

・秘密保持契約(NDA)が有効に成立しているか

・秘密保持義務の有効期間内か

・問題の情報は契約上の秘密情報に当たるか

・公知情報、既保有情報、第三者から正当に取得した情報、独自開発情報などの除外事由に当たらないか

・自社が本当にその情報を利用・開示したのか

・その利用・開示は契約上許されていなかったのか

・相手方に実際の損害が発生しているのか

・請求額に合理的な根拠があるのか

・損害賠償の範囲、責任上限その他の責任制限条項がないか

・返還、廃棄、使用停止などの対応が必要か

特に、問題の情報が本当に秘密情報に当たるかは、最初に確認すべき事項です。秘密保持契約(NDA)を締結していたとしても、すべての情報が当然に秘密情報として保護されるわけではありません。契約上、秘密表示が必要とされている場合や、秘密情報から除外される情報が定められている場合もあります。

また、自社の行為が契約違反に当たるかも確認が必要です。たとえば、社内の担当部署や外部専門家への共有が、契約上認められている場合があります。業務委託先やグループ会社への共有についても、一定条件のもとで許容されていることがあります。

さらに、損害額の根拠も確認すべきです。相手方が高額な損害賠償を請求している場合でも、その金額が何を根拠に算定されているのかは別問題です。失注による利益なのか、調査費用なのか、信用毀損による損害なのか、違約金条項に基づく請求なのかを確認する必要があります。

請求された側では、初期対応の文言にも注意が必要です。事実関係が未確認であるにもかかわらず、次のような表現を用いることは避けるべきです。

・当社が全面的に違反しました

・貴社に損害を与えたことを認めます

・請求額について異議はありません

・すべて当社の責任です

もちろん、実際に問題がある場合には、被害拡大防止や是正対応を速やかに行う必要があります。ただし、法的責任の有無や損害額については、事実確認と契約内容の検討を踏まえて判断することが重要です。

(3) 初動では事実確認・証拠保全・拡大防止を優先する

秘密保持契約(NDA)違反が疑われる場合、請求する側も請求された側も、初動対応として重要なのは次の3つです。

・事実確認

・証拠保全

・被害拡大防止

まず、何が起きたのかを確認します。問題となる情報は何か、誰がその情報にアクセスしたのか、どの範囲で共有されたのか、契約目的外の利用があったのかを確認する必要があります。

次に、関係資料を保全します。秘密保持契約(NDA)違反の事案では、メール、チャット、クラウドストレージの共有履歴、アクセスログ、ダウンロード履歴など、デジタル上の記録が重要になることが多いです。これらは時間の経過によって削除・上書きされることがあるため、早期に確認・保存することが重要です。

保全すべき資料としては、たとえば次のようなものがあります。

・秘密保持契約(NDA)・関連契約書

・開示資料、ファイル、データ

・メール、チャット、議事録

・共有履歴、アクセスログ、ダウンロードログ

・類似資料、相手方の利用を示す資料

・顧客、取引先からの連絡

・失注、取引停止に関する資料

・調査費用、対応費用の資料

また、被害拡大防止も重要です。請求する側では、相手方に対して、秘密情報の使用停止、第三者開示の停止、返還・廃棄、開示先の報告などを求めることがあります。請求された側では、事実関係が未確定であっても、問題となる情報の追加利用・追加共有を停止し、アクセス権限を見直すことが考えられます。

もっとも、初動対応では、過度な通知や不用意な回答によって紛争を拡大させないことも重要です。通知書や回答書を作成する場合には、確認できた事実、求める対応、留保すべき事項を整理し、感情的な表現や過剰な断定を避ける必要があります。

秘密保持契約(NDA)違反が疑われる場合には、相手方の責任を追及するにしても、請求に対応するにしても、まずは契約内容、事実関係、証拠の状況を冷静に整理することが重要です。

秘密保持契約(NDA)違反時のトラブルを防ぐための契約書作成上の注意点

秘密保持契約(NDA)違反による損害賠償請求では、秘密情報に当たるか、どの行為が違反に当たるか、どのような損害が発生したか、損害額をどのように算定するかが問題になります。

そのため、秘密保持契約(NDA)を作成する段階では、後日の紛争を見据えて、少なくとも重要な事項を明確にしておくことが大切です。ここでは、損害賠償トラブルを防ぐ観点から、特に注意すべきポイントに絞って整理します。

(1) 秘密情報・利用目的・開示範囲を明確にする

まず重要なのは、何が秘密情報に当たるのかを明確にすることです。

秘密保持契約(NDA)違反を主張する場合でも、問題となる情報が契約上の秘密情報に当たらなければ、契約違反としての請求は難しくなります。そのため、秘密情報の範囲は、取引の実態に合わせて定める必要があります。

特に確認すべき事項は、次のとおりです。

・書面、電子データ、口頭で開示された情報を含めるか

・秘密である旨の表示を必要とするか

・秘密表示がない情報も、状況により秘密情報に含めるか

・顧客情報、価格情報、技術情報、ノウハウ、事業計画などを例示するか

・公知情報、既保有情報、第三者から正当に取得した情報、独自開発情報を除外するか

秘密情報の定義が広すぎると、受領者側が何を管理すべきか分かりにくくなります。一方で、定義が狭すぎると、開示者が本来保護したい情報が対象外になるおそれがあります。開示する情報の性質に応じて、過不足のない定義にすることが重要です。

また、利用目的も明確にする必要があります。たとえば、「本件目的のため」とだけ定める場合には、その本件目的が何を意味するのかを契約書上明らかにしておくべきです。

利用目的としては、たとえば次のようなものが考えられます。

・業務提携の検討

・見積り、提案の作成

・システム開発に関する要件定義

・業務委託契約の履行

M&A、資本提携の検討

・共同研究、共同開発の可否検討

利用目的が曖昧だと、後日、受領者側から「目的の範囲内で利用した」と反論される可能性があります。秘密情報をどの範囲で利用できるのかを明確にしておくことは、目的外利用をめぐる紛争を防ぐうえで重要です。

さらに、秘密情報を誰に開示できるのかも定めておく必要があります。

特に、次の相手に共有できるかは、実務上問題になりやすいところです。

・役員、従業員

・グループ会社

・業務委託先、再委託先

・弁護士、税理士、公認会計士などの専門家

・金融機関、投資家、アドバイザー

グループ会社や委託先への共有を認める場合には、必要な範囲に限ること、開示先にも秘密保持義務を課すこと、開示先の違反について受領者が責任を負うことなどを定めることが考えられます。

(2) 返還・廃棄・管理義務を定める

秘密保持契約(NDA)では、秘密情報を受け取った後、どのように管理し、いつ返還・廃棄するのかも重要です。

秘密情報の漏えいや目的外利用が問題になる場面では、受領者がどの程度の管理義務を負っていたのかが争点になることがあります。単に「適切に管理する」と定めるだけでは、具体的に何をすべきだったのかが不明確になる場合があります。

重要な情報を開示する場合には、次のような管理義務を検討します。

・アクセス権限を必要な範囲に限定する

・複製、印刷、ダウンロードを制限する

・社外持出しを制限する

・クラウドストレージでの共有範囲を管理する

・外部委託先に同等の秘密保持義務を課す

・漏えい、紛失、不正アクセスが判明した場合に速やかに通知する

もっとも、すべての秘密保持契約(NDA)で詳細な管理措置を定める必要があるわけではありません。商談初期に一般的な資料を共有する場合と、顧客データ、技術情報、ソースコード、個人情報を含むデータを共有する場合とでは、必要な管理水準が異なります。

したがって、管理義務は、開示する情報の重要性や漏えい時の影響に応じて定めるべきです。

また、契約終了時や取引不成立時の返還・廃棄についても明確にしておく必要があります。秘密保持契約(NDA)違反のトラブルでは、契約終了後も秘密情報を保管し続けていたことが問題になる場合があります。

返還・廃棄条項では、次の点を確認します。

・いつ返還、廃棄するのか

・電子データも対象にするのか

・複製物、要約資料、分析資料も対象にするのか

・バックアップデータをどう扱うのか

・法令上または内部規程上保存が必要な資料をどう扱うのか

・返還、廃棄完了の報告を求めるのか

特に電子データやバックアップデータについては、現実に即時完全削除が難しい場合があります。そのため、実務上可能な範囲と、秘密情報保護の必要性とのバランスを踏まえて定めることが重要です。

(3) 損害賠償・違約金・責任制限を整理する

秘密保持契約(NDA)違反時の損害賠償トラブルを防ぐためには、損害賠償条項の定め方も重要です。

秘密保持契約(NDA)違反では、実際に損害が発生していても、損害額の算定や立証が難しいことがあります。そのため、契約書作成時に、違反時の責任範囲をどこまで定めておくかを検討する必要があります。

損害賠償条項で確認すべき主な事項は、次のとおりです。

・損害賠償の範囲をどう定めるか

・調査費用、弁護士費用、顧客対応費用を含めるか

・逸失利益や特別損害を含めるか

・責任上限を設けるか

・違約金、損害賠償額の予定を定めるか

・違約金を損害賠償額の予定とするのか、実損害がこれを上回る場合に追加請求できるものとするのか

・使用停止、返還、廃棄、差止めを求められるようにするか

開示者側としては、重要な秘密情報が漏えい・目的外利用された場合に十分な救済を受けられるよう、損害賠償の範囲を限定しすぎないことが重要です。特に、顧客情報、技術情報、ソースコード、営業秘密性の高い情報などを開示する場合には、責任制限の内容について慎重に確認する必要があります。

一方、受領者側としては、偶発的・軽微な違反についても無限定に責任を負う内容になっていないかを確認すべきです。損害賠償額の上限、通常損害への限定、間接損害・特別損害の除外などを検討することがあります。

また、秘密保持契約(NDA)違反では損害額の立証が難しいことがあるため、違約金や損害賠償額の予定を定めることもあります。もっとも、一律に高額な金額を定めればよいわけではありません。違反行為の内容、秘密情報の重要性、取引規模、想定される損害とのバランスを踏まえる必要があります。

さらに、秘密保持契約(NDA)違反時には、金銭賠償だけでなく、秘密情報の使用停止、返還、廃棄、複製物の削除、開示先の報告などが重要になることがあります。そのため、損害賠償条項とは別に、違反時にどのような是正措置を求められるかを明記しておくことも有用です。

(4) まとめ

秘密保持契約(NDA)違反による損害賠償請求は、秘密情報該当性、違反行為の特定、損害の発生、因果関係、損害額の立証が問題になります。そのため、紛争が起きてから対応するだけでなく、契約書作成段階で後日の争点を減らしておくことが重要です。

特に、秘密保持契約(NDA)を作成・確認する際には、次の点を意識すべきです。

・何が秘密情報に当たるのか

・どの目的で利用できるのか

・誰に開示できるのか

・どの程度の管理義務を負うのか

・いつ返還、廃棄するのか

・違反時にどの範囲で損害賠償責任を負うのか

・違約金や責任制限を設けるのか

・金銭賠償以外に、使用停止・返還・廃棄を求められるのか

秘密保持契約(NDA)は、取引の入口で締結されることが多い契約です。しかし、実際に秘密情報の漏えいや目的外利用が問題になった場合、契約の定め方によって、請求できる内容や責任範囲は大きく変わります。

したがって、秘密保持契約(NDA)を作成する際には、ひな形を形式的に利用するのではなく、開示する情報の重要性、取引内容、当事者の立場、違反時に想定される損害を踏まえて、必要な条項を調整することが重要です。

リーガルブレスD法律事務所のサポート内容

秘密保持契約(NDA)違反が疑われる場合、単に「秘密情報が漏れた」「相手方の行為が不適切である」というだけで、直ちに損害賠償請求が認められるわけではありません。問題となる情報が契約上の秘密情報に当たるのか、相手方のどの行為が契約違反に当たるのか、実際にどのような損害が発生したのか、その損害と秘密保持契約(NDA)違反との間に因果関係があるのかを、契約書や証拠に基づいて整理する必要があります。

また、秘密保持契約(NDA)違反を主張された側でも、事実確認が不十分なまま違反や損害額を認める回答をすることは避けるべきです。一方で、秘密情報の追加利用・追加開示を停止する、関係資料やログを保全する、返還・廃棄の要否を確認するなど、初動対応を速やかに行う必要があります。

リーガルブレスD法律事務所では、IT企業、Webサービス、SaaS、システム開発会社、Web制作会社、広告代理店、ECD2C事業者、業務委託を活用する企業などを対象に、秘密保持契約(NDA)違反に関する法務支援を行っています。

主な対応内容は、次のとおりです。

・秘密保持契約(NDA)、基本契約書、業務委託契約書等の確認

・問題となる情報が契約上の秘密情報に当たるかの検討

・第三者開示、目的外利用、管理義務違反、返還・廃棄義務違反の有無の確認

・秘密保持契約(NDA)違反を理由とする損害賠償請求の可否・請求額の検討

・売上減少、利益減少、調査費用、対応費用、使用料相当額等の損害整理

・相手方に送付する通知書、警告書、請求書面の作成

・秘密保持契約(NDA)違反を主張された場合の回答書作成、反論整理

・秘密情報の使用停止、返還、廃棄、開示先報告等の交渉対応

・不正競争防止法上の営業秘密侵害に当たるかの検討

・今後のトラブルを防ぐための秘密保持契約(NDA)条項の見直し

秘密保持契約(NDA)違反の問題では、契約書の文言、秘密情報の内容、開示方法、相手方の利用・開示状況、損害の内容、証拠の有無を総合的に確認する必要があります。秘密保持契約(NDA)違反を理由に損害賠償請求を検討している場合や、反対に秘密保持契約(NDA)違反を主張されて対応に迷っている場合は、リーガルブレスD法律事務所までご相談ください。

ご相談に当たっては、課題の内容やご希望に応じて、主に次のような形でご利用いただけます。

(1) 法律相談サービス

秘密保持契約(NDA)違反があった場合でも、直ちに請求額どおりの損害賠償が認められるわけではありません。問題となる情報が契約上の秘密情報に当たるか、どの行為が違反に当たるか、損害・因果関係・損害額を説明できるかを整理する必要があります。

また、秘密保持契約(NDA)違反を主張された場合には、安易に違反や損害額を認めず、関係資料やログの保全、追加利用・追加開示の停止など、初動対応を速やかに行うことが重要です。

秘密保持契約(NDA)違反による損害賠償請求を検討している場合や、秘密保持契約(NDA)違反を主張されている場合には、法律相談サービスをご利用いただけます。契約内容、秘密情報、開示・利用の経緯、損害、証拠の有無を確認し、対応方針を助言します。

ご相談内容例

・取引先が秘密情報を無断で第三者に開示・共有した疑いがあり、損害賠償請求や使用停止、返還・廃棄を求められるか確認したい

・相手方が自社の顧客情報、技術情報、提案資料、ノウハウなどを目的外に利用している可能性があり、どのように証拠を整理すべきか確認したい

・相手方からNDA違反を主張され、損害賠償請求や秘密情報の返還・廃棄を求められており、回答方針を整理したい

サポート内容例

・取引先による無断開示・共有が疑われる場合について、NDAの秘密情報の定義、利用目的、開示可能な相手、返還・廃棄義務、損害賠償条項を確認し、NDA違反の成否、使用停止・返還・廃棄請求、損害賠償請求の可否や進め方を整理します

・顧客情報、技術情報、提案資料、ノウハウなどの目的外利用が疑われる場合について、問題となる情報の特定、開示経緯、相手方の利用態様、類似資料、アクセスログ、メール・チャット履歴、取引先からの連絡などを確認し、証拠保全と主張整理の方針を助言します

NDA違反を主張された場合について、問題の情報が契約上の秘密情報に当たるか、除外情報に当たらないか、自社の利用・開示が契約上許容されていたか、相手方の損害額に根拠があるかを確認し、初期回答、反論、返還・廃棄対応、交渉方針を整理します

相談者が得られるメリット

NDA違反を理由に損害賠償請求できるかどうかについて、契約内容と事実関係を踏まえて整理しやすくなる

・秘密情報該当性、違反行為、損害、因果関係、損害額のどこが争点になるかを把握しやすくなる

・通知書や警告書を送付する前に、保存すべき証拠や請求内容を整理しやすくなる

NDA違反を主張された場合に、安易に責任や損害額を認めることなく、回答方針を検討しやすくなる

・今後の取引に向けて、秘密情報の範囲、利用目的、開示範囲、返還・廃棄、損害賠償条項など、NDAの見直しポイントを把握しやすくなる

弁護士費用

190分以内で15,000円(税別)

実施方法

①ご予約(お問い合わせフォーム又はお電話にて日程調整)

②事前準備(関係資料を共有いただきます)

③相談実施(オンライン又は対面)

④対応方針の提示(リスク診断、交渉方針などを具体的にご提示)

⑤アフターフォロー(ご希望内容に応じて別途契約の上、交渉代理や訴訟対応、継続支援へ移行)

 

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(2) スポットサービス(法律相談以外のサービス)

秘密保持契約(NDA)違反が疑われる個別案件について、契約書、開示資料、メール、チャット、ログ、相手方とのやり取りなどを確認し、損害賠償請求や回答方針を具体的に整理したい場合には、スポットサービスをご利用いただけます。

秘密保持契約(NDA)違反を理由に相手方へ請求する場合には、問題となる情報が契約上の秘密情報に当たるか、相手方のどの行為が契約違反に当たるか、どのような損害が発生しているか、損害額をどのように説明できるかを整理する必要があります。また、秘密保持契約(NDA)違反を主張された場合には、事実確認が不十分なまま違反や損害額を認めるのではなく、契約内容、秘密情報の範囲、除外事由、利用・開示の経緯、責任制限条項などを確認することが重要です。

リーガルブレスD法律事務所では、IT企業、Webサービス、SaaS、システム開発会社、Web制作会社、広告代理店、ECD2C事業者、外部委託を活用する企業などを対象に、秘密保持契約(NDA)違反に関する個別案件への助言、関連資料の確認、通知書・回答書等の作成・レビューを行っています。

例えば、スポットサービスとして、次のようなご依頼に対応しています。

NDA、基本契約書、業務委託契約書等のレビュー

・問題となる情報が契約上の秘密情報に当たるかの確認

・第三者開示、目的外利用、管理義務違反、返還・廃棄義務違反の有無の確認

NDA違反を理由とする損害賠償請求の可否、請求額、請求方法の整理

・売上減少、利益減少、調査費用、対応費用、使用料相当額などの損害項目の整理

・相手方に送付する通知書、警告書、請求書面の作成・レビュー

NDA違反を主張された場合の回答書、反論書面、交渉方針の作成・レビュー

・秘密情報の使用停止、返還、廃棄、開示先報告を求める場合の対応方針の整理

・不正競争防止法上の営業秘密侵害に当たるかの確認

・今後の同種トラブルを防ぐためのNDA条項、情報管理ルールの見直し

 

ご依頼内容を簡単にお伺いしたうえで、対応範囲、納期、費用を確認し、お見積書をご提示します。秘密保持契約(NDA)違反を理由とする損害賠償請求、相手方への通知書・警告書の作成、秘密保持契約(NDA)違反を主張された場合の回答書作成、契約書や証拠資料の確認をご希望の場合は、お問い合わせください。

 

お問い合わせはこちら>>

(3) 法律顧問サービス(顧問弁護士サービス)のご案内

秘密保持契約(NDA)に関するトラブルを防ぐには、情報漏えいや目的外利用が発生してから対応するだけでなく、契約書作成、情報開示、情報管理、初動対応を継続的に確認することが重要です。

リーガルブレスD法律事務所では、IT企業、SaaS、システム開発会社、Web制作会社、広告代理店、ECD2C事業者などを対象に、秘密保持契約(NDA)の作成・レビュー、秘密情報の範囲や利用目的の整理、外部委託先への開示ルール、秘密保持契約(NDA)違反時の対応方針について、継続的な法務支援を行っています。取引先との情報共有が多く、秘密保持契約(NDA)や秘密情報管理を日常的に相談できる体制を整えたい場合にご利用いただけます。

 

ご依頼内容例

・取引先、業務委託先、共同開発先と締結するNDAを継続的に確認できる体制を整えたい

・営業情報、技術情報、顧客情報、価格情報、ノウハウなどを外部に開示する際の社内確認フローを整えたい

NDA違反が疑われる場合や、NDA違反を主張された場合の初動対応を継続的に相談したい

サポート内容例

・取引先、業務委託先、共同開発先と締結するNDAについて、秘密情報の定義、利用目的、開示可能な相手、管理義務、返還・廃棄義務、損害賠償条項、責任制限条項を継続的に確認し、取引内容に応じた修正方針を助言します

・営業情報、技術情報、顧客情報、価格情報、ノウハウなどを外部に開示する場面について、開示前に確認すべき契約条項、秘密表示、開示範囲、委託先・グループ会社への共有可否、ログ・証跡の残し方を整理し、社内運用ルールの整備を支援します

NDA違反が疑われる場合や、NDA違反を主張された場合について、問題となる秘密情報、違反行為、損害、因果関係、損害額、証拠保全の状況を確認し、通知書・回答書の作成、使用停止・返還・廃棄対応、損害賠償請求・反論方針の整理を支援します

依頼者が得られるメリット

・取引開始前にNDAの内容を確認し、秘密情報の範囲や責任範囲を整理しやすくなる

・外部に営業情報、技術情報、顧客情報、ノウハウ等を開示する前に、必要な注意点を相談しやすくなる

NDA違反が疑われる場合に、証拠保全、使用停止、返還・廃棄請求などの初動対応を整理しやすくなる

NDA違反を主張された場合に、安易に責任や損害額を認めることなく、回答方針を検討しやすくなる

・秘密保持契約、業務委託契約、共同開発契約、基本契約などを継続的に見直し、秘密情報管理の体制を整えやすくなる

実施方法

①お問い合わせ後、オンライン面談(30分程度、無料)を実施し、ご要望事項の聞き取りやプランの説明を行います

②ご提案書(見積書)の提示

③顧問契約の締結

④窓口の開設(専用メール、チャットの提供)

⑤サービス開始

・日常的な対応(契約書レビュー、相談に即応(即日~数日以内対応可))

・ミーティング(必要に応じて経営課題、法務リスクを総点検)

・追加支援(必要に応じて交渉代理、訴訟対応、研修実施などを提供)

 

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20266月執筆>

※本記事は、執筆時点における一般的な法的整理を示すものであり、個別案件への適用は具体的な事情により異なります。

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