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目次
SES事業者が弁護士に相談するべき理由
SES(システムエンジニアリングサービス)事業は、単なる人材派遣や請負とは異なり、委託契約・準委任契約・派遣契約といった複数の法的概念が交錯する特殊なビジネスモデルです。そのため、契約書の一文の解釈や現場での運用の仕方によって、事業者に大きな法的リスクが及ぶ可能性があります。
特に近年、SES事業者を取り巻く法的環境は急速に複雑化しています。例えば…
偽装請負・労働者派遣法リスク
常駐先企業から直接指揮命令を受けるような契約運用は「偽装請負」とみなされ、労働者派遣法違反に問われます。これは企業にとって行政処分や取引停止につながる重大リスクです。
下請法の遵守
(なお、令和8年からは「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」に名称変更。本記事では「中小受託法」といいます)
SES事業者は、元請SIerや大手企業との関係では「下請」に位置付けられることが多く、下請法(改正後は中小受託法)の規制を受けます。一方で、自社がフリーランスや小規模事業者に再委託する場合には「親事業者」として下請法(改正後は中小受託法)遵守義務を負う立場にもなります。
すなわち、SES事業者は「規制を受ける側」と「規制を守る側」の双方の立場に置かれるという特徴があり、これを適切に整理できないと、法令違反やトラブルの原因となります。
労務・ハラスメント対応
SES事業は常駐型が多く、現場での長時間労働やハラスメント発生リスクが高い業態です。労務管理体制が整っていないと、使用者責任を問われる事態になりかねません。
委託先がフリーランスの場合の「フリーランス法」対応
SES事業者がフリーランスエンジニアに業務を委託する場合、2024年施行の「フリーランス法」に基づき、書面等による取引条件の明示義務、一定期間内での報酬支払義務、中途解約等に際してのルール遵守義務といった規制を受けます。これを怠ると行政指導や勧告、そして企業の信用低下につながるため、契約書や取引条件の設計段階から法令に適合させる必要があります。
これらのリスクは、いずれも契約書の条項設計や日常の運用管理次第で予防・軽減することが可能です。しかし、法令や裁判例を踏まえた専門的知識が不可欠であり、市販の契約書ひな型ではもちろん、SES業界に明るくない一般の法律顧問では対応しきれません。
したがってSES事業者には、
・契約書作成、チェックの段階から弁護士が関与すること
・委託、派遣、フリーランス取引のそれぞれに応じた法的リスクの洗い出しを行うこと
・トラブル発生時には迅速に交渉、対応できる体制を整えておくこと
が不可欠です。
弁護士に依頼することは、単に「トラブルが起きたときに守ってもらう」ためではなく、事業の成長を安定的に支えるリスクマネジメント戦略そのものです。特にSES事業のように「人」と「契約」に依存するビジネスモデルでは、法務を軽視することが企業の存続に直結しかねません。
リーガルブレスD法律事務所は、ITに特化し、複数のSES事業者の顧問弁護士としての実務経験を活かし、契約・労務・下請法(改正後は中小受託法)・フリーランス法といった複雑な規制に横断的に対応できる点を強みとしています。
健全かつ持続的なSES事業の発展のために、弁護士への相談は早ければ早いほど有効です。
SES事業者における経営課題・よくあるトラブル事例
SES事業者の経営課題は、【ヒト(人材に関する課題)】、【モノ(取引条件、開発環境に関する課題)】、【カネ(資金・収支に関する課題)】、【情報(情報管理・営業に関する課題)】といった経営資源に広くまたがっており、各課題が法的リスクと密接に結びついています。
契約書の整備、下請法(改正後は中小受託法)・派遣法対応、労務管理の徹底、営業マニュアルの整備等に対する弁護士の支援は、経営課題の解決と法的トラブルの予防を両立するために不可欠です。
【ヒト(人材に関する課題)】
・採用難・離職率の高さ
SES業界では「ブラックな働き方」とのイメージが根強く、採用が難しい上に、待遇やキャリアパスに不満を持ったエンジニアが早期離職するケースも多いのが実情です。
労務、ハラスメントリスク
常駐先での長時間労働や、現場でのパワハラ・セクハラが発生しやすい環境にあります。会社として迅速な対応を怠れば、労働基準法違反や損害賠償責任を問われる危険が生じます。
協力会社、フリーランスとの関係性
SES契約は準委任契約として合意されているにもかかわらず、現場で常駐先から直接指揮命令が発せられた場合、「偽装請負」とみなされるリスクが生じます。労働者派遣法違反に発展し、行政の介入は民事訴訟等に発展することもあり、契約内容や実態の管理が必須です。
【モノ(取引条件・開発環境に関する課題)】
要件定義の曖昧さ
契約時点で業務範囲が明確でないと、契約外業務の要求やトラブルが発生します。そして、最終的には追加費用請求や責任分担を巡る法的紛争につながることになります。
下請法(改正後は中小受託法)及びフリーランス法遵守の必要性
SES事業者は元請から見れば下請の立場である一方、協力業者やフリーランスに業務を委託する場合は下請法(改正後は中小受託法)及びフリーランス法の規制を受けることになります。両方の立場を踏まえた取引条件の調整が必要不可欠です。
法令、契約違反リスク
顧客のシステム環境やツールを利用して業務を遂行することが多く、利用条件や業務指示の範囲が曖昧だと、知らない間に法令上の境界性を超えてしまう場合があります。この結果、労働者派遣法違反や契約不履行問題などが生じ得ます。
【カネ(資金・収支に関する課題)】
収益構造の脆弱性
元請や大手SIerに依存しており、一方的な単価引下げや契約打ち切りのリスクを常に抱えています。
報酬未払い、支払遅延
作業に問題がないにも関わらず、報酬を一方的に減額されたり、未払い・遅延が発生することがあります。最終的には、債権回収の法的トラブルに直結することになります。
【情報(情報管理・営業に関する課題)】
セキュリティ、情報管理の不備
常駐先でのUSB持ち出しや不正アクセスなど、情報漏洩事故の発生可能性が格段に高まります。万一事故が起これば、取引先から損害賠償請求を受け、信用失墜につながりかねません。
営業段階でのリスク
案件獲得のために詳細な提案を行ったものの、契約に至らず提案内容だけが無断利用されるケースがあります。
ブランディング・差別化の難しさ
SES業界は「労働力の仲介業」とみなされがちであり、営業上の信頼を得るには、自社の強みや法令遵守体制を明確に打ち出す必要があります。
リーガルブレスD法律事務所の強み
SES事業は、法的にも経営的にもきわめて複雑な構造を持ち、契約・労務・下請法(改正後は中小受託法)・フリーランス法・情報セキュリティといった幅広い分野に同時対応する必要があります。おそらく多くの法律事務所は断片的なサポートに留まるものと思われますが、リーガルブレスD法律事務所は、「ITに特化し、SES事業者との関係性も深く、経営全体を支える法務」を提供できる数少ない存在です。
①IT、SES業界に特化した専門知識と実績リーガルブレスD法律事務所は、システム開発、SES、SIer、Web制作といったIT関連事業に数多く携わってきました。単なる法律論にとどまらず、現場の契約構造やエンジニアの働き方、元請・下請の力関係まで熟知しているため、机上の理屈ではなく、現実に機能する法務戦略を提示できます。 ②経営課題と直結する法務提案リーガルブレスD法律事務所は、契約書チェックや法律相談といった「点」の支援に留まらず、人材確保・収支改善・顧客獲得といったSES事業者特有の経営課題と法務を結び付けて解決してきました。法的リスクを防ぐだけでなく、事業を一段上へと押し上げる「攻めの法務」をご提供します。 ③交渉とトラブル解決における実戦力トラブルが発生したとき、理屈を振りかざすだけでは相手を動かせません。リーガルブレスD法律事務所は、数多くの交渉・訴訟の現場で培った実戦経験を武器に、クライアントの利益を最大化します。単価の不当な引下げ、報酬未払い、情報漏洩責任など、SES事業者が直面する深刻な局面でこそ真価を発揮します。 ④「伴走型」のスタンスリーガルブレスD法律事務所は、SES事業者にとって経営の現場に常に寄り添い、相談しやすく、頼りになるパートナーであることを大切にしています。「トラブルの火消し役」ではなく、「未来を共に描く参謀」として、事業の成長を法務の側面から支えます。 |
リーガルブレスD法律事務所は、SES事業が抱える「見えにくいリスク」を可視化し、解決策を提示するだけでなく、その企業がより強く、持続的に成長するための土台を築くことを使命としています。
法律相談サービスの案内
リーガルブレスD法律事務所では、お取引がないSES事業者からの法律相談を積極的にお受けしています。
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主なご利用者 |
・中小規模のSES事業者(例:契約書を十分にチェックできず、元請からの不利な条件をそのまま受け入れているケースなど) ・急成長中のSESスタートアップ(フリーランスや外注人材を多用し、「フリーランス法」や「下請法(改正後は中小受託法)」対応を求められる場面が増えている企業など) ・地方拠点を持つSES企業(大手SIerや首都圏の顧客から取引条件改善を迫られているケースなど) ・人材確保、定着に悩むSES企業(ハラスメントや長時間労働など、労務トラブルが離職要因となっているケースなど) |
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ご依頼内容例 |
・SES契約書、基本契約書、個別契約書に対する疑問 ・フリーランスエンジニアとの契約における「フリーランス法」適合性確認 ・元請企業からの一方的な単価引下げ、報酬未払いへの対応 ・常駐先でのハラスメント、労務トラブルへの対処法 ・情報漏洩やシステム障害に伴う損害賠償請求への対応 ・営業段階での無償対応、提案盗用防止策に関する相談 |
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サポート内容例 |
・契約書の簡易チェックに基づく疑義応答 ・支払遅延や単価引下げに対するアドバイス、対策の提案 ・労務トラブル発生時の初動対応助言と再発防止策の提示 ・社内規程やコンプライアンス体制整備の支援 ・顧客、元請との取引条件交渉のサポート ・トラブルを未然に防ぐ予防法務の仕組みづくり支援 |
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SES事業者が得られるメリット |
・契約、取引リスクを低減し、安定した事業運営を実現できる ・元請企業や顧客との交渉において、法的根拠をもとにした発言力を強化できる ・労務、ハラスメント問題に迅速対応でき、人材定着率の改善につながる ・情報漏洩や損害賠償リスクへの対応力を高め、顧客からの信頼を確保できる ・弁護士を「事業の参謀」として活用することで、経営判断を迅速かつ安心して行える |
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弁護士費用 |
1回90分以内で15,000円(税別) |
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実施方法 |
①ご予約(お問い合わせフォーム又はお電話にて日程調整) ②事前準備(契約書など関係資料を共有いただきます) ③相談実施(オンライン又は対面) ④解決策提示(リスク診断、交渉方針などを具体的にご提示) ⑤アフターフォロー(別途契約の上、交渉代理や訴訟対応、継続支援へ移行) |
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法律相談以外のサービス例(一例)
リーガルブレスD法律事務所では法律相談サービス以外にも、例えば、
・債権回収、未払い報酬対応
・労務、ハラスメント対応
・下請法(改正後は中小受託法)、フリーランス法対応
・情報漏洩、システム障害トラブル対応
の代理業務などもお受けしています。
ここでは一例として、「標準契約書(SES契約書、取引基本契約書など)の作成」を挙げておきます。その他サービスについてもご提案が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
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主なご利用者 |
・中小SES企業(契約雛形がなく、取引先から提示された契約に従わざるを得ない企業など) ・フリーランス人材を多数活用するSES企業(フリーランス法や下請法(改正後は中小受託法)への対応が必要な企業など) ・急成長中のSES企業(案件数や取引先が急増し、契約管理が追いつかない企業など) ・多重下請構造の一角を担うSES企業(元請、下請双方の立場で適法な契約スキームが必要な企業など) |
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ご依頼内容例 |
・元請から提示された契約条件が不利であり、自社の交渉基準を確立したい ・SES契約(準委任契約)における「偽装請負リスク」を避けるための標準契約を整備したい ・フリーランスエンジニアとの契約にフリーランス法を反映させたい ・契約条件(報酬、支払サイト、損害賠償範囲など)を一貫性のある形にまとめたい |
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サポート内容例 |
①契約ポリシー策定(下請法(改正後は中小受託法)、フリーランス法、労働者派遣法等を踏まえた「交渉可能/不可能」基準を明文化) ②標準契約書パッケージ構築(元請との基本契約及び個別契約雛形、フリーランスや協力会社との委託契約雛形、発注書・受注書フォーマット)
※ご希望に応じて(別途契約が必要) ③契約チェックリスト作成(SES特有の論点を踏まえた実務用マニュアルの作成) ④継続的アップデート(法改正、裁判例、行政動向などを反映した改訂) |
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SES事業者が得られるメリット |
・契約条件の統一により、不利な取引条件を回避できる ・元請、顧客との交渉で、自社の立場を明確に主張可能 ・フリーランスや協力会社との契約も適法化し、行政指導やトラブルのリスクを低減 ・契約業務が効率化され、経営者や営業担当の負担軽減につながる ・取引先から「法務体制が整った会社」と評価され、信頼度向上・案件獲得力強化が期待できる |
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弁護士費用 |
10万円(税別)~ (※作業量、難易度、納期等に応じて変動します) |
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実施方法 |
①お問い合わせと事前ヒアリング(現在の取引実態を確認) ②契約リスク分析(既存契約や運用実態からリスクを抽出) ③契約ポリシー策定(交渉方針、内部基準を明確化) ④標準契約書の初案提示 ⑤ご要望を踏まえた修正 ⑥納品 |
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法律顧問サービス(SES事業者向け)のご案内
リーガルブレスD法律事務所では、弁護士による支援を日常的に求めているSES事業者向けに、顧問弁護士サービスをご提供しています。
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主なご利用者 |
・中小SES事業者(法務担当者が不在で、契約・交渉・労務対応を経営者自身が担っているなど) ・急成長中のSES企業(契約件数が急増し、フリーランス法・下請法(改正後は中小受託法)対応が必要になっているなど) ・地方拠点を持つSES企業(大手SIerや首都圏顧客からの契約条件改善要求が増加しているなど) ・人材定着に悩むSES企業(労務リスク・ハラスメント対応に不安を抱えているなど) |
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ご依頼内容例 |
・契約書を都度チェックしてほしい(基本契約、個別契約、フリーランス契約など) ・報酬未払い・単価引下げなどの取引トラブルを即座に相談したい ・フリーランス法や下請法(改正後は中小受託法)に継続的に対応したい ・常駐先での労務、ハラスメント問題が起きた際に初動を誤らないようにしたい ・社内規程やコンプライアンス体制を整備したい |
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サポート内容例 |
・契約書レビュー(基本契約・個別契約・フリーランス契約等) ・日常的な法律相談(メール、チャット、電話、オンライン面談対応) ・下請法(改正後は中小受託法)、フリーランス法、労働者派遣法等に沿った契約整備、助言 ・トラブル発生時の初動対応(通知文案、交渉方針提示) ・労務、ハラスメント防止規程の整備、社内研修実施 ・経営者、管理部門とのミーティングによる予防法務支援 |
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SES事業者が得られるメリット |
・契約、労務、取引に関する法的リスクを継続的に低減できる ・元請企業や顧客との交渉で、法的根拠をもとに強い立場を確保できる ・労務、ハラスメント対応力が高まり、人材採用・定着に好影響をもたらす ・顧問弁護士がいることで取引先からの信用力が向上する ・トラブル発生時に迅速に対応でき、被害の拡大を防げる |
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実施方法 |
①お問い合わせ、オンライン面談(ご要望事項、プランの説明) ②顧問契約の締結 ③窓口の開設(専用メール、チャットの提供) ④日常的な対応(契約書レビュー、相談に即応(即日~数日以内対応可)) ⑤ミーティング(必要に応じて経営課題、法務リスクを総点検) ⑥追加支援(必要に応じて交渉代理、訴訟、研修実施などを提供) |