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システム開発の遅延に伴う責任はどのように決まるのか?IT業界に精通した弁護士が解説
システム開発の遅延に伴う責任はどのように決まるのか?IT業界に精通した弁護士が解説
【ご相談内容】
当社は取引先よりシステム開発を受託し、制作を進めています。ただ、取引先の要望が大きく変化し、これに応じた作業工程の見直しが発生したことから、当初想定していた稼働目標日までに完成させることができないという事態に陥りました。
これに対し、取引先が当社に対して、「履行遅滞による責任を取れ!」と言ってきているのですが、当社は責任を負うことになるのでしょうか。
【回答】
取引経過の詳細について確認する必要がありますが、取引先の要望内容の変更が想定外であった場合、ベンダは履行遅滞責任を負わない可能…
2024.10.03
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WEB制作・システム開発において、追加報酬請求が認められるための条件
WEB制作・システム開発において、追加報酬請求が認められるための条件
【ご相談内容】
委託者からの依頼に基づき、WEBシステム開発を手掛けているのですが、委託者からの変更依頼が多く、想定していた工数を大幅に超過している状況です。
当社としては、追加報酬請求を行いたいのですが、認められるのでしょうか。
【回答】
WEB制作やシステム開発に関する契約は、一般的には請負契約に該当すると考えられます。この請負契約に該当する場合、あくまでも「仕事の完成」に対して報酬が支払われるという関係になりますので、たとえその過程における努力や作業量が当初の見込みと異なっていても、「仕事の完成」のみ評価対象…
2024.09.10
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IT企業特有の民事訴訟類型と知っておきたい訴訟対応上の知識
IT企業特有の民事訴訟類型と知っておきたい訴訟対応上の知識
【ご相談内容】
当社は、これまでトラブルがあっても、粘り強く話合うことで解決を図ってきました。しかし、先日どうしても話合いができず、訴訟に頼るしかないという案件が発生しました。
初めて民事訴訟を行うのですが、どういった点に注意をすればよいのでしょうか。
【回答】
民事訴訟を自ら行う場合はもちろん、弁護士を代理人として選任する場合であっても、民事訴訟の流れを知っておいて損はありません。
大まかには、訴訟提起、争点整理(書面と証拠の出し合い)、尋問、判決というフローとなりますが、IT企業に特有の事件類型によっては、必ずしもこの…
2024.09.10
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SES契約を検討する上でのポイントをSES事業者の視点で解説
SES契約を検討する上でのポイントをSES事業者の視点で解説
【ご相談内容】
当社は、クライアントからの依頼に基づき、その要望に見合ったエンジニアを選定した上で、当該エンジニアをクライアント事業所に常駐させ、必要な作業を行うサービスを提供しています。
今般、新たなクライアント候補との契約交渉を行っているのですが、先方よりSES契約書案の提示がありました。
どういった点に注意すればよいのか教えてください。
【回答】
まず、そもそもSES契約が無効であると考える人がいるようですが、それは誤りです。SES契約としつつも、実態が労働者派遣であるといった場合に問題視されるだけに過ぎません。
…
2024.07.18
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システム保守契約・運用契約書作成に際し、特に意識したい条項について解説
システム保守契約・運用契約書作成に際し、特に意識したい条項について解説
システム保守契約書及びシステム運用契約書は、システムが稼働することで成り立っている業務の継続性や、万一システムに不具合が発生した場合の復旧対応に直結する、非常に重要な法的枠組みです。しかしながら、その内容には専門的な検討が求められるポイントが多く、ひな形の流用だけでは不十分なケースも少なくありません。
以下の記事では、システム保守契約書及びシステム運用契約書を作成する際に特に注意すべき実務上の論点や、トラブル予防の観点から見た条項設計のポイントについて、弁護士の視点から詳しく解説します。
システム保守契約書及びシステ…
2023.09.19
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オープンソースソフトウェア(OSS)利用時に注意すべき事項について(法務視点)
オープンソースソフトウェア(OSS)利用時に注意すべき事項について(法務視点)
【ご相談内容】
客先(ユーザ)が要望する事項を実現するために必要な作業量・費用と、客先(ユーザ)が想定している予算とが釣り合わないため、製品の一部につき無償で利用可能なオープンソースソフトウェア(OSS)を用いることを検討しています。
ただ、オープンソースソフトウェア(OSS)を利用したことで、国内外を問わずトラブルが発生しているという話も聞き及びます。
どういった点に注意すればよいのか教えてください。
【回答】
よく知られているオープンソースソフトウェア(OSS)の例としては、OS であるLinux …
2023.08.28
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ソフトウェア・エスクロウとは何か? 活用場面とポイントを解説
ソフトウェア・エスクロウとは何か? 活用場面とポイントを解説
【ご相談内容】
某ベンチャー企業が制作したソフトウェアが秀逸であり、是非当社の業務に取り入れたいと考えています。
ただ、某ベンチャー企業の経営状態は芳しくなく、ある日突然倒産することも十分に想定されるため、取引を実行することに躊躇しています。
ソフトウェアを買取る(著作権譲渡を受ける)以外に、当社において取り得る対策は無いでしょうか。
【回答】
ソフトウェアを買取る(著作権譲渡を受ける)ことができれば、ライセンサの経営状態を考慮することなく、取引を進めることができるかもしれません。
しかし、買取りとなると相応の費用負担…
2023.08.07
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システム開発契約における多段階契約・一括契約の選択ポイント等を解説
システム開発契約における多段階契約・一括契約の選択ポイント等を解説
【ご相談内容】
当社はシステム開発を主たる事業としています。
今般、事業用マッチングサイトを通じて、システム開発案件を受注できそうなのですが、ユーザ側もシステム開発を依頼することが初めてとのことで、どのような準備や段取りをとればよいのか分からないとの相談を受けました。
ユーザ側の要望をまとめるだけでも相当な作業量が見込まれること、システム開発自体が途中で頓挫する可能性も否定できないことから、正当な対価確保とリスクヘッジを可能とする契約書を作成したいのですが、どのようにすればよいでしょうか。
【回答】
例えば、大規模…
2023.07.31
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システム開発取引で裁判沙汰、損害賠償請求を受けてしまう原因とは?
システム開発取引で裁判沙汰、損害賠償請求を受けてしまう原因とは?
【ご相談内容】
最近、ニュース等でもシステム開発の失敗に起因する訴訟の話をよく耳にするようになりました。システム開発業を営む当社としても、他人事ではなく、何らかの対策を講じていきたいと考えています。
そこで、どのような原因で裁判沙汰になってしまうのか、裁判となった場合、システム開発特有の注意すべき点があるのか等について教えてください。
【回答】
システム開発取引において、裁判沙汰になってしまう究極的な原因は“お金”といっても過言ではありません。すなわち、ユーザは使い物にならないシステムである以上、報酬の返還を含む損害賠…
2023.06.26
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Web制作(更新)、保守運用、広告運用代行に関連する契約書作成のポイントを解説
Web制作(更新)、保守運用、広告運用代行に関連する契約書作成のポイントを解説
【ご相談内容】
以前にWEBサイトを制作し公開しているのですが、制作後全く手をつけず放置していたところ、社長より、もっとWEBサイトを活用した施策を講じるべきであるとの指示が出ました。
そこで、WEBサイトを更新(刷新)することを前提に、様々な機能をWEB上に実装することに伴う保守業務、及びWEBサイトへの誘導を行うインターネット広告を実施することになりました。
これらの業務につき外部委託するところ、外注先より契約書のドラフト案が提示されました。契約内容につき、どのような点に注意すればよいのか教えてください…
2023.05.01
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