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パッケージ開発の紛争予防~F&Gから検収・保守まで、契約書に落とす要点
なぜパッケージ開発は揉めやすいのか(成果の内容の不一致とF&Gの未固定)
パッケージ開発が紛争化しやすい主因は、当事者間で「成果の内容」を一致させにくい点にあります。
スクラッチ開発では、仕様として「何を作るか」を定め、その仕様どおりかを基準に確認できます。一方、パッケージ開発では、既存の標準機能を前提に導入するため、ユーザーが期待する業務の実現方法が「標準で満たせるのか」「設定や運用で代替するのか」「追加開発が必要か」といった形で分岐します。この分岐が契約前後で十分に整理されないまま進行すると、後日、追加費用・納期・未対応範囲をめぐる対立が生じやすくなります。
また、パッケージ…
2026.02.08
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「検収が終わらない」地獄から抜ける~受注者が取るべき手順(請負・準委任対応)
「不合格」「未検収」と言われた瞬間、プロジェクトは「技術」ではなく「契約と証拠」の勝負に切り替わります。検収が止まると、支払の停滞、無償対応の拡大、追加要望の混入が連鎖し、現場は疲弊しがちです。ここで判断を誤ると、修補を続けても検収が動かず、支払だけが止まり続けることがあります。
その原因になりやすいのが、契約類型(請負/準委任)によって争点の置き場が変わる点です。請負では「完成・引渡し」と「契約不適合」が中心争点になる一方、準委任(アジャイル等)では「合意したプロセスに沿った遂行(善管注意)」が軸になります。
本記事では、検収拒否が起きる典型パターン、請負/準委任それぞれの争点、受注者が…
2026.01.22
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システム開発における「準委任契約」とは? 請負契約との使い分けポイントを徹底解説
「請負か、準委任か?」
AIやシステム開発をめぐる契約実務において、成果物の定義や責任範囲を誤ると、プロジェクトの進行に深刻な支障が生じかねません。
本記事では、民法上の整理をふまえつつ、開発フェーズや実務慣行に応じた最適な契約類型の選び方と、よくある誤解・落とし穴の回避ポイントを弁護士の視点で解説します。
1.準委任と請負の区別・選択基準
システム開発取引における「準委任契約」と「請負契約」の使い分けは、成果物の完成を重視するか、作業の遂行自体を重視するかという視点が基本になります。
(1)法的性質の違い
準委任と請負の法律上の相違点をまとめると次の通りとなります。
…
2026.01.08
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システム開発の再委託は可能なのか?リスクを最小化するためのポイントを解説
システム開発において「再委託」は可能か
再委託の可否は、システム開発取引契約の法的性質によって相違が生じます。
(1)請負契約の場合(成果物の完成が目的)
請負契約の場合、民法は再委託を禁止していません。システム開発取引における請負契約とは、例えば、新規システムの受託開発や特定機能(追加モジュール、画面、APIなど)の追加開発などです。
再委託が可能なのは、請負契約は「仕事の完成」を約する契約であり、完成さえすれば誰が作業したかは法律上問題にならないからです。
但し、再委託した場合、次の点に注意を要します。
①再委託を実施したことで、受託者(再委託元)が現実に作業を実施しない場合で…
2025.12.25
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「完成していないから払わない」と言われたら? システムベンダのための完成・検収トラブル徹底解説
なぜ「完成トラブル」がベンダを苦しめるのか
例えば、次のような場面でお困りになったことはないでしょうか。
・仕様どおりに作ったつもりだが「思っていたのと違う」と言われ検収してもらえない
・App Store の審査が通らず「公開できていないから支払わない」と言われている
・要件が増え続け、いつまでも「完成」と言ってもらえない
システム開発の現場では、「システムが完成したかどうか」という点をめぐる対立が後を絶ちません。ベンダとしては仕様どおりに作ったつもりでも、ユーザ(注文者)から「思っていたものと違う」「まだ使えるレベルではない」と言われ、検収が行われず報酬の支払いも進まないことが…
2025.12.11
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システム開発のRFP実務~作成の要点、誤解、紛争予防のコツ
RFPとは
RFP(Request for Proposal/提案依頼書)とは、発注者が「こういう成果を得たい」、「この条件で提案してほしい」と伝えるための文書です。
複数の候補先(ベンダ)から提案と見積もりを集め、内容を比べて選ぶために使います。
あらかじめ目的や評価の基準を書いておくことで、誤解を減らし、選定の過程をわかりやすくできます。
(1)RFPを使う主な場面
次のような場面でRFPがよく使われます。
・新しいシステムやサービスの導入を外部に依頼したいときに、複数社の提案を公正に比べたいとき。
・既存システムの入れ替えや機能追加を行うときに、条件を整理…
2025.11.06
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SESの引き抜きは違法なのか?トラブル予防策を企業側の弁護士が解説
なぜSES業界で引き抜きが横行しているのか
様々な理由が考えられますが、現場実務を見ている執筆者が感じるのは、大まかに次の5つの理由に集約されます。
①属人化が進みやすく、「その人ごと」確保するのが最短だから
長期常駐で業務知識・暗黙知・社内関係が個人に溜まりやすく、引継ぎや採用育成よりも当該人材を迎え入れる方が即効性・確実性が高いと判断されやすいという意味です。
②多重下請けのマージン構造が、直接確保(中抜き)の動機を強めるから
上位や発注側は中間コスト・調整コストを省けるため、優秀な現場人材を自社枠に取り込みたくなるという意味です。
③契約更新サイクルが短く、乗り換えの節目が頻…
2025.11.06
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システム開発トラブルを減らす実務ガイド(ベンダ等開発事業者向け)
本記事は、システム開発の現場で起こりがちな「あるある」トラブルを、ベンダや開発PMでもすぐに使える形で整理した実務ガイドです。
各テーマは、まず具体例で状況を描き、続いて弁護士の視点から「解決策(今すぐやるべきこと)」と次回から揉めないための「再発防止策」を解説しています。
検収が終わらない修正の連鎖、納期遅延と一方的な減額、見切り着手での報酬回収、保守範囲の線引き、データ復旧や第三者への引継ぎなど、現場で直面しやすい論点を網羅しています。
現場対応に際しての一助にしてください。
契約交渉中(契約前)
(1)見切り着手・契約未了のままスタート
発注者が希望する納期に…
2025.10.30
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その指示アウトかも? アジャイル開発と偽装請負の関係を徹底解説
アジャイル開発とは?
アジャイル開発は、「小さく作って試す→学び→直す」を短いサイクルで繰り返し、途中の変更も前提にしながら成果を積み上げる開発の進め方です。代表例として「スクラム」があり、短い期間(スプリント)ごとに動くものを見せて合意し、優先順位を入れ替えながら前に進みます。
アジャイル開発の特徴は、固定仕様を前提とせず、発注側による素早い意思決定を行う体制が重要となります。このため、発注側で「プロダクトオーナー(PO)」を置き、機能の優先順位づけや受入れ判断を行う必要があります。
アジャイル開発で進める場合、発注側は、受託側に任せておけばシステム開発は進む(完成する)という意識を捨…
2025.10.14
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そのSLA、本当に機能していますか? 弁護士が教えるSLAの法的リスクと設計の勘所
そのSLA、本当に機能していますか? 弁護士が教えるSLAの法的リスクと設計の勘所
クラウド、SaaS、AIサービスがビジネスの中核にある今、
「障害が起きたとき、サービス提供者はどこまで責任を負うのか」
「SLAがあるけど、いざというとき役に立つのか」
…そんな不安を抱えたことはありませんか?
SLA(サービスレベルアグリーメント)は、単なるサービス説明書ではありません。
契約書に添付される文書である以上、サービス提供者の損害賠償責任や信頼を左右する法的拘束力のある文書になります。
特に近年、AIを活用したソフトウェアや生成系サービスにおいては、「SLAが現実と噛み合っていない…
2025.07.10
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