-
そのSLA、本当に機能していますか? 弁護士が教えるSLAの法的リスクと設計の勘所
そのSLA、本当に機能していますか? 弁護士が教えるSLAの法的リスクと設計の勘所 クラウド、SaaS、AIサービスがビジネスの中核にある今、 「障害が起きたとき、サービス提供者はどこまで責任を負うのか」 「SLAがあるけど、いざというとき役に立つのか」 …そんな不安を抱えたことはありませんか? SLA(サービスレベルアグリーメント)は、単なるサービス説明書ではありません。 契約書に添付される文書である以上、サービス提供者の損害賠償責任や信頼を左右する法的拘束力のある文書になります。 特に近年、AIを活用したソフトウェアや生成系サービスにおいては、「SLAが現実と噛み合っていない… 2025.07.10 続きを見る »
-
偽装請負に該当するとどうなる? 契約形態・運用・制裁・是正策を弁護士が徹底解説
偽装請負に該当するとどうなる? 契約形態・運用・制裁・是正策を弁護士が徹底解説 1.はじめに 契約書に受託者が独立かつ裁量で業務遂行可能と定めていても、現場での運用が「指揮命令型」になっていれば、偽装請負に該当し、違法行為として処分を受けることになります。特にIT業界では、エンジニアの常駐や多重下請構造の中で、知らぬ間に偽装請負の状態に陥っている企業も少なくありません。 この記事では、偽装請負の定義や典型事例、発覚時の法的制裁、適正な契約と運用の在り方、さらには弁護士による是正支援の内容まで、実務に即した視点で徹底的に解説しています。 「自社の契約が適法か不安」、「行政指導を受けた」、… 2025.06.26 続きを見る »
-
IT取引の契約解消トラブル-無効・取消し・解除の実務対応
IT取引の契約解消トラブル-無効・取消し・解除の実務対応 はじめに IT取引では、契約の「無効」「取消し」「解除」を巡るトラブルが、取引の大小を問わず日常的に発生しています。 契約書にサインを交わした後でも、契約が有効でなくなる場合や、契約関係を途中で打ち切らざるを得ない場面は決して珍しくありません。 本記事では、IT業界で典型的に問題となるWEB制作、システム開発、SaaS、コンテンツ制作、SES取引などを題材に、契約の無効・取消し・解除が争点となる具体的な事例を解説しています。 さらに、委託者・受託者それぞれが紛争に巻き込まれないための予防策や、もし紛争になった際の実務的な対応方… 2025.06.13 続きを見る »
-
アプリ事業者必見!スマホソフトウェア競争促進法で変わるスマホ市場の競争環境
アプリ事業者必見!スマホソフトウェア競争促進法で変わるスマホ市場の競争環境 【ご相談内容】 スマホソフトウェア競争促進法が成立し、スマホ市場が大きく変更するというニュースを見ました。 アプリ事業者が押さえておくべき法律内容のポイントと、法律の施行によりどのようなメリットが生じるのかについて教えてください。 【回答】 スマホソフトウェア競争促進法は、Apple社やGoogle社がアプリストア利用規約に定める不当な取引条件を撤廃することを目指す法律といって差し支えありません。 スマホソフトウェア競争促進法が施行されることで、利用手数料の低額化やアプリを起点としたアプリ外での収益活動など… 2024.12.26 続きを見る »
-
システム開発取引でトラブル発生! 戦うための法的手続きと選択基準をアドバイス
システム開発取引でトラブル発生! 戦うための法的手続きと選択基準をアドバイス 【ご相談内容】 当社はシステム開発を受託し、制作した上で納品したのですが、ユーザより不具合があるとしてクレームを受けています。 そして、不具合が解消されない限り、開発費の支払いは行わないと言われています。 当社としては、ユーザが指摘する内容は不具合に該当しないと考えていますが、見解の相違が大きく一筋縄では解決できそうにありません。 システム開発取引に関する紛争を解決するための手法にはどういったものがあるのでしょうか。 【回答】 システム開発取引に関する紛争を解決するための手法として、①裁判外交渉、②調停… 2024.12.12 続きを見る »
-
システム開発取引に伴い発生する権利は誰に帰属するのか
システム開発取引に伴い発生する権利は誰に帰属するのか 【ご相談内容】 システム開発に関するコンペを経て、ユーザより前向きな意向が示されたことから、取引条件に関する交渉を行っています。 しかし、著作権等の権利帰属について交渉が難航しています。 そもそも、システム開発により発生する権利について、誰に帰属するのが原則となるのでしょうか。また、権利帰属の交渉を行うに当たり、どのような点に注意をすればよいのでしょうか。 【回答】 システム開発取引に伴い発生する権利としては、所有権、著作権(著作者人格権を含む)、特許権などが代表的なものとなります。また、権利とまでは言えないものの、法的保護に値… 2024.10.31 続きを見る »
-
システム開発の遅延に伴う責任はどのように決まるのか?IT業界に精通した弁護士が解説
システム開発の遅延に伴う責任はどのように決まるのか?IT業界に精通した弁護士が解説 【ご相談内容】 当社は取引先よりシステム開発を受託し、制作を進めています。ただ、取引先の要望が大きく変化し、これに応じた作業工程の見直しが発生したことから、当初想定していた稼働目標日までに完成させることができないという事態に陥りました。 これに対し、取引先が当社に対して、「履行遅滞による責任を取れ!」と言ってきているのですが、当社は責任を負うことになるのでしょうか。 【回答】 取引経過の詳細について確認する必要がありますが、取引先の要望内容の変更が想定外であった場合、ベンダは履行遅滞責任を負わない可能… 2024.10.03 続きを見る »
-
WEB制作・システム開発において、追加報酬請求が認められるための条件
WEB制作・システム開発において、追加報酬請求が認められるための条件 【ご相談内容】 委託者からの依頼に基づき、WEBシステム開発を手掛けているのですが、委託者からの変更依頼が多く、想定していた工数を大幅に超過している状況です。 当社としては、追加報酬請求を行いたいのですが、認められるのでしょうか。 【回答】 WEB制作やシステム開発に関する契約は、一般的には請負契約に該当すると考えられます。この請負契約に該当する場合、あくまでも「仕事の完成」に対して報酬が支払われるという関係になりますので、たとえその過程における努力や作業量が当初の見込みと異なっていても、「仕事の完成」のみ評価対象… 2024.09.10 続きを見る »
-
IT企業特有の民事訴訟類型と知っておきたい訴訟対応上の知識
IT企業特有の民事訴訟類型と知っておきたい訴訟対応上の知識 【ご相談内容】 当社は、これまでトラブルがあっても、粘り強く話合うことで解決を図ってきました。しかし、先日どうしても話合いができず、訴訟に頼るしかないという案件が発生しました。 初めて民事訴訟を行うのですが、どういった点に注意をすればよいのでしょうか。 【回答】 民事訴訟を自ら行う場合はもちろん、弁護士を代理人として選任する場合であっても、民事訴訟の流れを知っておいて損はありません。 大まかには、訴訟提起、争点整理(書面と証拠の出し合い)、尋問、判決というフローとなりますが、IT企業に特有の事件類型によっては、必ずしもこの… 2024.09.10 続きを見る »
-
SES契約を検討する上でのポイントをSES事業者の視点で解説
SES契約を検討する上でのポイントをSES事業者の視点で解説 【ご相談内容】 当社は、クライアントからの依頼に基づき、その要望に見合ったエンジニアを選定した上で、当該エンジニアをクライアント事業所に常駐させ、必要な作業を行うサービスを提供しています。 今般、新たなクライアント候補との契約交渉を行っているのですが、先方よりSES契約書案の提示がありました。 どういった点に注意すればよいのか教えてください。 【回答】 まず、そもそもSES契約が無効であると考える人がいるようですが、それは誤りです。SES契約としつつも、実態が労働者派遣であるといった場合に問題視されるだけに過ぎません。 … 2024.07.18 続きを見る »