<会社への予防注射~Vol.2> 組織体制の見直し(その2~社内規程、登記簿、議事録など)

<会社への予防注射~Vol.2> 組織体制の見直し(その2~社内規程、登記簿、議事録など)


 


 会社の組織体制を法的に見直すに際し、何をポイントに置けば良いでしょうか(社内規程、登記簿、議事録など編)。


 

 
 

ポイント

 会社の組織体制を定める書類としては定款以外にも、社内規程(就業規則)、登記簿、議事録、株主名簿などがあります。
 前回「定款見直しのポイント」を解説しましたので、今回は他の事項について解説したいと思います。
 
 

解説

社長(以下「社」) : 定款以外に他に検討するべき事項はあるかな。
 
弁護士(以下「弁」) :社内規程は整備されていますか
 
社 :何だい「社内規定」って…。
 
弁 :まず、間違えやすいですけど「規定」ではなくて「規程」です。
そうですね、役員関係としては取締役会規程や報酬規程、株主関係としては株式取扱規程、従業員関係としては就業基礎などが代表例ですね。
 
社 :え…そんなのいるの!?
 
弁 :まぁ、あったら便利ですが、大多数の中小企業には存在しないでしょうね。
ただ、最近労働紛争(残業代や不当解雇など)が勃発しやすい傾向がありますので、最低限、就業規則だけでも作成しておくことはお奨めします。
 
社 :どうやって作るんだい?
 
弁 :一番簡単なのは最寄りの労基署に行って就業規則のひな形をもらうことですね。ただ、労基署に置いてあるやつは、法律以上に労働者保護に偏っていますので、できることとできないことの見分けが必要です。
 
社 :そんなこと言われても分からないよ。
 
弁 :費用をかけて良いのであれば、社労士さんにお願いするのも一案ですね。
   なお、10名以上の労働者(パート等含む)がいる場合は就業規則の作成義務がありますので、この点も留意してください。
 
社 :分かったよ。あと気にした方がいいのは。
 
弁 :商業登記簿謄本への登記事項の更新をサボっていませんか?特に役員改選に伴う役員変更登記など…。
 
社 :ウウッ…。
 
弁 :建前上は登記懈怠による罰金(正確には過料)が課せられる場合がありますし、一定期間登記に変動が無い場合、休眠会社扱いとなって最終的にはみなし解散として法人格が消滅してしまう場合があるので、要注意です。
 
社 :マジかよ…。何だか聞くのが怖くなってきたけど他には?
 
弁 :株主総会議事録とか取締役会議事録とか作成して保存していますか
 
社 :税理士に作ってもらっているよ。
 
弁 :たぶん決算関係に関する議事録でしょうね。
   実は一部業務を執行するに際しては、必ず総会決議や約会決議が必要とされているんです。
 
社 :今まで作ったこと無いなぁ。今から作ってもダメかな。
 
弁 :おそらく大部分は治癒されると考えて良いでしょうね。
   ただ、この様な手続き上の瑕疵が相続時の事業承継や経営者間の仲間割れの時に大きな問題になってしまうので、早期の対策が必要です。
 
社 :分かったよ…。
 
弁 :さらに…追い打ちかけて申し訳ありませんが、株主名簿はありますか?
 
社 :税務申告する際に添付される決算書類についていなかったけ?
 
弁 :厳密には株主名簿ではありませんが、現在の株主状況を調査するには良い資料でしょうね。ただ、この際、別にきちんと整備した方が良いかと思います。
特に、中小企業では典型的なのですが、事業承継や経営者間紛争のとき、株主名簿が整備されていないがために、誰が株主か分からない、分からないまま決議しようとするので、決議取消の裁判沙汰になってしまうことが実は多いと言われています。
 
社 :だんだん寒くなってきたな…(苦笑)。

 


 

※上記記載事項はあくまでも当職の個人的見解に過ぎず、内容の保証までは致しかねますのでご注意下さい。