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合同労組・ユニオン対策(団体交渉申入れに対する対応)

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第1 労働組合対策の重要性

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 「労使紛争」、「団体交渉」などというと、60年代の安保闘争など一昔前を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。

 たしかに、昭和の時代に行われていたような労働組合主導の大規模な労使紛争(春闘、ストライキ、○○闘争など)は、時代の移り変わりと共にほとんど聞かなくなりました。


 しかしながら、最近では、「ユニオン」、「合同労組」と呼ばれる労働組合にかき回される経営者が増えてきています。

 このような「ユニオン」、「合同労組」の特徴は、特定の従業員の問題(解雇、未払い残業代、パワハラなどの会社と当該従業員との個別的な問題)を解決することを目的として、団体交渉という手段を用いてくることです。


 

 例えば、国内労働者の地位向上という政治性を帯びた活動は行っていません。また、会社従業員全ての労働条件改善(典型的には賃上げ、ベースアップ)という、特定従業員以外の問題解決を目的とした活動も積極的には行いません。

 「団体交渉」と聞くと、それだけで怯んでしまう経営者もいらっしゃるかもしれません。逆に、闘争本能に火がついて徹底抗戦を行う経営者もいらっしゃるかもしれません。

 ただ、この点だけは予め頭に入れておいて欲しいのですが、労働組合の構成員(三役と呼ばれる役員、執行委員など)は、おそらく経営者より労働法のことをよく知っていますし、知識及び理解度を上回っているということです。


 

 つまり、経営者が何も対策を打たないで、団体交渉その他労働組合と対峙することは、残念ながら無謀な戦いを挑んでいると言わざるを得ず、「法の保護」を享受するのは困難であると言うことです。

 

 突然、労働組合から通知があった場合、嫌悪感が先立つことは人間やむを得ないと思います。ただ、労使紛争を拡大化させないためにも、以下に記載するような初期対応をきっちり踏んで頂ければと思います。

 


 

第2 労働組合から団体交渉申入れ通知が行われた場合の「まず行うべき」対応

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1.労働組合が最初に行うアクションは、組合加入通知書及び団体交渉申入書を経営者に渡すことです。

 渡し方には色々あって、郵送されてくる場合やFAXで送信されてくる場合もあります。ケースによっては労働組合の幹部が会社に直接訪問して手渡ししてくる場合もあります。

 

 さて、経営者からすれば、○○ユニオンや××合同労組など会社内には存在しない組織、ましてや今まで聞いたこともない団体より、突然「組合加入通知書」と「団体交渉申入書」を渡された場合、決して良い気分ではないかと思います。場合によっては、「組合加入通知書」と「団体交渉申入書」を受け取ることなく、突き返してしまうかもしれません。

 

 

2.ただ、初期対応として、「組合加入通知書」と「団体交渉申入書」を受け取らないという対応は間違いと言わざるを得ません。といいますか、ここはぐっと我慢して、とりあえずは受け取って下さい。

 なぜならば、「組合加入通知書」と「団体交渉申入書」を受け取らないことは、この時点で、団体交渉を拒絶したことを意味します。そうなってしまうと、「不当労働行為」として労働組合法上違法という扱いとなり、かえって問題を拡大化させてしまうからです(労働組合側としても、受け取ってもらえない=メンツを潰されたと考えますので、オルグなどを使った大規模な闘争活動へ転換してきます)。

 

 

3.したがって、まずもっての初期対応としては、「組合加入通知書」と「団体交渉申入書」は、とりあえず受け取るだけ受け取って下さい。

 ただし、受け取ることだけで必要かつ十分です。

 つまり、それ以上の応答を示す必要はありません。

 

 「?」と思われたかもしれません。例えば、組合幹部の会社訪問し、「組合加入通知書」と「団体交渉申入書」を手渡ししてきた際、組合幹部は、その場で団体交渉開催のための日時・場所等を決めるよう迫ってくることがあります。このような日時・場所等をその場で決める必要は無いということです。経営者・会社側の応答は、次の一言で十分です。

 

 「組合加入通知書と団体交渉申入書をたしかに受領しました。当社も内容を検討した上で、○日(※)までに回答させて頂きます。」   

(※だいたい7~10日程度の回答期限を設定しておけばよいかと思います。)

 

 なお、上記のような対応をした場合、組合幹部によっては、この場で日時を決めないことは不当労働行為に当たると言い出すかもしれませんが、心配ご無用です。「組合加入通知書」と「団体交渉申入書」を手渡されたその場で、日時等を決めなくても不当労働行為にはなりません。

 したがって、上記一言だけ発し、まずもっての初期対応を終了させて下さい。

 


 

第3 労働組合へ回答するまでの検討段階

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1.「組合加入通知書」と「団体交渉申入書」を受領して場合、まず確認するべき事項は、①誰が組合員となったのか(労働組合に加入したのか)、②労働組合の名称、です。

 ①については、「組合加入通知書」に記載がありますので、そこで確認を行います。これで今回の労使紛争の当事者を絞り込むことができます。

 

 ②については、労働組合の属性(ネットで調べればある程度は分かります)を予め調査する目的もありますが、実は他の目的もあります。それは、組合加入通知書に記載のない他の労働者が、当該労働組合に属していないか、裏を返せば、本件の労使紛争がどの程度まで波及しているのかを予測するための情報を得る目的です。

 

「そんなことなど分かるのか?」と思われるかもしれません。
 

 あくまでも一参考資料に過ぎないのですが、ポイントは、労働組合の名称が「○○(○○には会社名が入ります)分会」となっていないかです。

 この「○○分会」となっている場合、いわゆる社内組合が結成されたことを意味すると見て間違いありません。このため、公然化していない組合員(組合加入通知書に記載のない労働者)が存在している可能性が高いので、公然化している組合員への対応はもちろんのこと、今後、社内の管理体制にも留意をする必要が出てきます。



2.次に検討するべき事項としては、③団体交渉受入の是非となります。団体交渉受入の是非については、「団体交渉申入書」の中に要求事項の記載があるはずですので、当該要求事項が、当社に関係する事項か否かを検討した上で、判断することとなります(要求事項の是非ではありません)。

 例えば、既に退職済みの元従業員が団体交渉申入を行ってきた場合、「既に退職済みなので関係が無い」と思われるかもしれません。しかしながら、法律上は、元従業員が、会社に勤務していた当時に発生した問題について要求を行っている以上、退職の有無を問わず、会社に関係する事項としてとして取り扱われます。

 したがって、よほどのことがない限り、団体交渉受入不可という判断はなしえない(団体交渉を受け入れざるを得ない)と考えた方が無難です。


 

3.団体交渉を受け入れる方針を固めた場合、次の検討するのは、④団体交渉の場所、⑤日時、⑥出席者という「交渉の席」に関する事項となります。

 ④についてですが、通常、「団体交渉申入書」には、会社の会議室とか労働組合の建物内(あるいはその二者択一)という記載がありますが、必ずしも従う必要はありません。むしろ、当職の感覚としては、会社の会議室・労働組合の建物以外のスペース(典型的には外部の貸会議室。市民会館等の公共建物の会議室でもOK)を使用した方がベターだと思います。

 

 ⑤日時のうち、日程については、要求事項に対する検証時間が必要ですので、あまり短期に設定する必要は無いかと思います。また、上記のように貸し会議室の予約都合も考慮するべきです。2ヵ月先という日時設定は問題があると言わざるを得ませんが、最悪1ヵ月程度先に設定することも許されるのではないかと思います。

 一方、団体交渉の時間については、原則的には所定労働時間外(勤務時間外)に設定し、1回当たりの交渉時間は90分から120分程度を目安に考えた方が良いかと思います。これは勤務時間内に団体交渉を行ってしまうと、勤務中の組合活動を許してしまったと言われかねず、後々悪影響が生じる可能性があるからです。また、交渉時間についても、120分超となると疲労等で適切な判断ができなくなってしまうことを避けるためです(労働組合によっては長時間の交渉を行うことで、有利な回答を導き出そうとする作戦を採るところもあります)。

 

 ⑥出席者については、やはり「団体交渉申入書」には通常、社長などの代表者を参加させるよう記載されていますが、これについても必ずしも従う必要はありません。相当規模の会社であれば総務部や法務部の部長クラスが参加すれば、まずは問題無いかと思います。ちなみに、ケースバイケースによりますが、例えばハラスメント事案の場合、出席者に加害者と名指しされている人物を参加させるのは、原則控えるべきではないかと思います(団体交渉が混乱する可能性が高いため)。

 

 なお、出席者に関連して、出席者の人数も検討しておくべきです。団体交渉への出席人数については、「団体交渉申入書」には記載が無いことがほとんどですが、会社側からは3名程度の出席を確保した方が無難です(1人だけで出席することは避けるべきです)。

 


 

第4 労働組合への回答書の発送

1.上記第3で記載したような検討を経て、回答書を作成し、労働組合へ送付します。なお、送付方法ですがFAXで十分です。

 

2.回答書を作成するに際しては、どうしても労働組合から出されている要求事項に対して反論を行いたくなるかもしれません(あるいは書面で反論することで、団体交渉の開催自体を避けたいと考えられるかもしれません)。

 しかしながら、要求事項の内容に関する反論を書面で行うことは、あまりお勧めできません

 というのも、労働組合法の建前論で言えば、要求事項に対しては団体交渉という席上、「協議」を通じて解決を目指すことが必要となるからです。従って、要求事項に対する異論・反論は、団体交渉の席上、口頭で主張するようにして下さい。

 

3.回答書ですが、以下にサンプルを記載しておきます。 

平成○年○月○日

××労働組合

執行委員長 ×× 殿

回答書

株式会社○○

代表取締役 ○○

(担当 ○○)

前略

 貴組合から提出された○年○月○日付団体交渉申入れに対し、当社は、下記の通り団体交渉を受け入れる用意がありますので、ご連絡します。

草々

【日 時】  平成●月●日●時

       なお、当社側の日程の都合上、団体交渉時間は90分以内を目処にお願い致します。

【場 所】  ●●

【出席者】(当方)3名の出席予定。

(貴組合側)団体交渉での混乱を防止するため4人以内でお願い致します。

【交渉事項】●月●月●日付団体交渉の申し入れ書「要求事項」①乃至⑤に記載された事項

なお、本書面の提出をもって如何なる意味においても要求事項を受け入れたと解することはできないことにご留意願います。また、当日、上記以外の事項を持ち出されても、当社の準備の都合上、交渉致しかねることをご留意願います。

【その他】 団体交渉時における録画は禁止します。

以 上

 


 

第5 団体交渉開催に向けての段階

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1.上記第2で記載したとおり、回答書を回答期限内に送付した場合、早ければ当日中、遅くとも2~3日以内に、労働組合より連絡が入ります。

 そして、労働組合側にとって日時の都合が良ければ、その日に行うことを確認して協議は終了となります。一方、労働組合側にとって日時の都合が悪い場合、日時調整を再度行うことになります。



2.日時が決まった場合、労働組合の要求事項に対する是非を検討することになります。事実調査(就業規則や社内規程上の根拠の有無、社内文書やメールの調査、関係する従業員からの聴取、取引先への協力要請など)を行った上で、法律上の問題点がないかを検証していくことになります。

 なお、事実調査、特に法律上の問題の有無については、専門的な知識が必要と言わざるを得ませんので、必要に応じて弁護士などの専門家(ただし、「使用者側弁護士」と呼ばれる会社側の弁護士)に相談した方が良いかもしれません。

 

 

3.調査及び会社としての方針を固めた上で、団体交渉に臨むことになります。

 ところで、大きな誤解があるのですが、団体交渉申入書に記載のある「要求事項」については、受け入れなければならない、受け入れない場合は不当労働行為として法律違反として処断されてしまう、と考えておられる経営者もいらっしゃいます。

 

 しかしながら、上記認識は誤りです。

 少なくとも労働組合法が求めているのは、団体交渉という「協議の場」を設け、「誠実に協議する」ことに止まります。つまり、要求事項を受け入れろとは一言も書いていません。

 したがって、労働組合が提出している要求事項については、是々非々で対処して頂いて全く問題がありません


 ただし、会社側の主張が消極的には法律に違反しないことはもちろん、会社側の主張は積極的にも法律上の合理的根拠があることを示した方が、交渉はスムーズに進むのではないかと思われます。

 

 

4.なお、初期対応からははずれますが、団体交渉終了時に労働組合より「今日の議事録だからサインしてくれ」という申し出を受けるかもしれません。

 しかしながら、その場でサインすることは絶対に避けて下さい。いわゆる労働協約と呼ばれるものに該当する可能性があり、労働協約となってしまうと、今後の交渉に多大なる悪影響を与えてしまうからです。

 

※上記記載事項はあくまでも当職の個人的見解に過ぎず、内容の保証までは致しかねますのでご注意下さい。

 

 

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