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【民法改正】第15回 保証②~個人保証

 

弁護士:前回は保証人に対する情報提供義務の3類型を中心に解説しました。今回は、個人保証の成立要件を中心に解説したいと思います。
 さて、個人保証については、いざ保証債務の実行を求められた場合に過酷な状況を生んでしまうということで、色々と問題視されてきました。現行民法もそのような問題意識を受けて、貸金債務については書面での契約を要求するなどの改正が行われて来たのですが、今回の民法改正ではさらに踏み込んだ内容となっています。
 
社長:取引先でも、夜逃げや一家離散という話はあったからなぁ…。
 
弁護士:個人保証の成立を制限しようとする方向性については、①根保証に関するもの、②主たる債務が事業のための貸金等債務に関するもの、の2通りが定められています。②がいわゆる経営者保証に関するものなのですが、①と②は全く別制度ですので、①はクリアーしても、②でアウト、したがって保証契約の有効性が否定されるという可能性が出てきます。
 今後の債権管理に重大な変更を及ぼすものとなりますので、注意が必要です。
 
社長:了解。
 
弁護士:まず、「①根保証に関するもの」が解説を始めます。今回の改正の最大のポイントは、「主たる債務が貸金債務に限定されない」ということです。
 
社長:例えば、賃貸借契約や継続的売買契約における保証人についても根保証だから、今回の改正法による規律を受けるということなの?
 
弁護士:そうなんです。これまでの実務では、賃貸借契約書や売買契約書の当事者欄に連帯保証人欄を設けて署名押印をもらうというスタイルだったのですが、改正民法が施行された場合、この実務ではダメということになり、「極度額」を定めないことには保証契約が無効となります。
 
社長:うわ、これは大きな変更点だな。
 
弁護士:そうですね。あと、根保証である以上、元本確定事由という概念が重要となるのですが、これについは原則的な元本確定事由と、貸金等債務の場合にはさらに元本確定事由が追加されるという規律になっています。まとめると以下の通りです。
 

 

 

原則 貸金等債務
債権者が「保証人」の財産について、金銭の支払いを目的とする再建についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき
「保証人」が破産手続開始の決定を受けたとき
主たる債務者又は保証人が死亡したとき
  債権者が「主たる債務者」の財産について、金銭の支払いを目的とする再建についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき
  「主たる債務者」が破産手続開始の決定を受けたとき

 

 

社長:原則的には「保証人」に何か生じた場合は元本確定事由になっているけど、貸金等債務については「主たる債務者」に何か生じた場合にも元本確定事由になっているわけだな。
 
弁護士:その通りです。原則パターンの場合、賃貸借契約の場合も含まれますので、主たる債務者が破産等しても賃貸借契約が当然に終了するわけではないのに、保証人だけ責任を免れることはおかしいというバランス論から、こういった規律になったようです。
 
社長:なんか色々と難しいなぁ。まぁ、とにもかくにも根保証については貸金等債務の場合と、それ以外の場合とでは意識的に分けて検討する必要があるという訳だな。
 
弁護士:そうですね。では次に、「②主たる債務が事業のための貸金等債務に関するもの」に移ります。
 
社長:いわゆる経営者保証についてだね。個人保証が制限されるという話もあれば、例外があって結局制限されないという話も聞いたりして、いろんな情報が飛び交っているように思うなぁ。
 
弁護士:おおまかに申し上げれば、主たる債務が事業のための貸金等債務とされる個人保証については原則禁止になったと考えた方が分かりやすいかと思います。正確な言い回しは、(1)事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約、(2)主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約については、原則無効となります。
 
社長:原則論は分かったよ。問題は例外論だな。
 
弁護士:例外については2種類あります。
 まず1つ目の例外は「公正証書」を作成することで保証意思が確認できる場合です。これは保証契約書を公正証書で作成するという意味ではなく、保証契約締結前の1か月以内に保証意思がある旨を証明する公正証書を作成するという意味になります。
 
社長:何だか回りくどいけど、公証人を関与させることで保証意思の確認を十分に図るということだな。
 
弁護士:そうですね。次に2つ目の例外ですが、「主債務者と関連性が強い一定範囲の者」に該当する場合は、主たる債務が事業のための貸金等債務とされる個人保証が可能となります。なお、この場合は、公正証書の作成も不要となります。
 
社長:う~ん、そうすると典型的な中小企業の社長については、公正証書を作成することなく個人保証ができるということになるわけか。現在の実務とあまり変更が無いような気がするなぁ。
 
弁護士:そうですね。今回の民法改正は、経営とは全く関係のない第三者(例えば社長の友人・知人など)が保証人となることによって、後で莫大な借金を背負わされることを防止しようとすることが目的ですので、純粋な経営者保証には民法改正の影響はないと言えるかもしれませんね。
 
社長:それにしても、前回の情報提供義務の話とやや混乱し始めてきたな…。
 
弁護士:事業取引を行うに際し、個人保証を取る場合ですが、(a)主たる債務が貸金等債務の場合、情報提供義務への対応、主債務者との人的関係(公正証書作成義務の有無の判別)、根保証の場合は極度額の設定、が主たるポイントになりそうです。一方、(b)主たる債務が貸金等債務以外の場合、情報提供義務への対応、根保証の場合は極度額の設定がポイントになるかと思います。
 
社長:いずれにしても、民法改正後に連帯保証人を要請する場合は、色々と要注意だな。
 

(平成28年10月12日更新)

 

 

※上記記載事項は当職の個人的見解をまとめたものです。解釈の変更や裁判所の判断などにより適宜見解を変更する場合がありますのでご注意下さい。
 

 

 

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