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【民法改正】第9回 意思表示(錯誤)②

 
弁護士:今回は、社長と私との関係にもかかわってく「代理」について、ポイントを解説できればと思います。
 
社長:本来は自分で一から十までやるべきなんだろうけど、実際そんなことやってられないから、代理人として活動するようお願いしているわけで…。その法律関係の話だね。
 
弁護士:その通りです。で、いきなりですがクイズです。
社長に代わって行動するよう依頼を受けた私ですが、私が相手方に対し詐欺や強迫を行った上で相手方と約束を取り交わし、後日、相手方が詐欺・脅迫に基づいてその約束の取消を主張してきたとします。もちろん、社長は詐欺・脅迫を行ってでも相手方に約束させてくれ!などという指示を一切行っていない訳ですが、この場合、相手方の詐欺・脅迫の主張は認められると思いますか?
 
社長:う~ん、そんなの弁護士が勝手にやったことであって、知ったことじゃない!と言いたいところだけど、たぶんダメなんだよね!?
 
弁護士:そうです。ダメなんです。代理人が入った場合、代理人の認識を基準に法律行為の有効性を判断することになります。
 上記の例では、代理人である私が不適切な行為を行ったという事例を想定しましたが、逆の場合も然りで、例えば、私が相手方より、詐欺・脅迫等を受けていた場合、たとえ社長が詐欺・脅迫等を受けていなかったとしても、相手方との約束を取り消すことが可能となります。
 
社長:つまり、代理人を入れた場合、法律行為(意思表示)は当然私に帰属するけど、その有効・向こうの判断に関する認識については、私ではなく代理人の認識を基準に判断するということだね。
 
弁護士:その通りです。実は、この解釈論は現行民法上、当たり前のように考えられていたのですが、現行民法では実は明文で定め方不十分でした。このため、今回の改正でこの辺りについて整備がされました。
 
社長:なるほどねぇ。
 
弁護士:一応例外をあげておきますと、相手方が心裡留保(=内心と対外的な意思表示が違うことを相手方自身が認識している場合)に基づいて意思表示を行った場合、代理人である私が心裡留保を知らなかった場合、代理人である私が知らない以上、心裡留保に基づく意思表示は有効と取り扱われます。しかし、社長が、心裡留保であることを知っていた場合、一定の場面ではその意思表示は無効と判断されることになります。
 
社長:自分が知っているなら、無効と言われても仕方ない、一種の自己責任とでも言えばよいのかな。
 
弁護士:そのような言い方もできるかもしれませんね。
 あと、私のような弁護士はかなり意識しているのですが、弁護士以外の方々は意外と意識されていない事例として、自己契約や双方代理というものがあります。
 
社長:なんだい、それ?
 
弁護士:自己契約は、私が社長の代理人であるにもかかわらず、約束する当事者が私という重なるパターンのことです。双方代理は、社長と相手方の両方より私が代理人として選任されているパターンです。
 
社長:いかにも利益相反になりそうだな。
 
弁護士:おっしゃる通りです。こういった自己契約が双方代理の場合は無権代理になること、つまり、原則として代理人による法律行為(意思表示)について社長には帰属しません。ただし、社長が当該法律行為を有利と考えた場合は、追認することができるという立付けとなりました。
この解釈論も当たりまと言えば当たり前なのですが、現行民法上はっきりと明文化されているわけではないので、今回の改正法では明文化されました。
 
社長:無権代理の話が出てきたけど、無権代理行為をした人はどういった責任を負うのかな?
 
弁護士:先の事例でいえば、依頼者である社長からの追認が得られない限り、代理人である私は、相手方より、約束通り実行せよor損害賠償を支払えという責任を原則負担することになります。
 
社長:至極当然のことだねぇ。
 
弁護士:あと、細かい話になりますが、相手方が無権代理であることを知っていた場合、過失によって知らなかった場合(但し、無権代理人自らが無権代理であることを知っていた場合は除く)、相手方は無権代理人対して責任追及はできません。
 実はこの辺りについても現行民法では曖昧な内容となっていたため、今回の改正法で明文化されました。
 
社長:おいおい、現行民法って欠陥だらけじゃないか…。
 
弁護士:まぁ、そうとも言えますね。だからこその改正なんでしょうね。
 最後に、これはちょっとややこしいのですが、上記のような無権代理、裏を返せば代理権が濫用等された場合、どういった事情があれば、依頼者である社長に効果が例外的に及んでしまうのか、改正法では整理されました。
 
社長:ほぉ、どのようになったのかな。
 
弁護士:大まかには次のようになります(⑤と⑥が改正法で新設されました)。
①:代理権の濫用(代理権限の範囲内での悪用)=相手方が代理権の濫用につき、知っていた又は注意すれば知ることができたことを立証できない限りは、本人に効果帰属する。
②:代理権の範囲を超えて代理人が悪用(権限外行為)=相手方が権限内の行為であると信じたことにつき正当理由があれば、本人に効果が帰属する。
③:代理権を授与して否にもかかわらず、対外的に授与していることを表明したがために、代理人が悪用=相手方が代理権不存在につき、知っていた又は注意すれば知ることができたことを立証できない限りは、本人に効果帰属する。
④:代理権が消滅していたにもかかわらず、代理人が悪用=代理権が消滅したことにつき、知っていた又は注意すれば知ることができたことを立証できない限りは、本人に効果帰属する。
⑤:②と③の複合形態=代理権が授与されていたことについて知らず、かつ注意しても知ることができない状況であることを前提に、権限内の行為であると信じたことにつき正当理由があれば、本人に効果帰属する。
⑥:③と④の複合形態=代理権が消滅したことについて知らず、かつ注意しても知ることができない状況であることを前提に、権限内の行為であると信じたことにつき正当理由があれば、本人に効果帰属する。
 

(平成28年4月7日更新)

 

 

 

※上記記載事項は当職の個人的見解をまとめたものです。解釈の変更や裁判所の判断などにより適宜見解を変更する場合がありますのでご注意下さい。
 

 

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